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Vol.12 581号 - 2013年9月29日
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)作業部会Iの第12回会合、 及びIPCC第36回総会の概要

2013年9月23日-26日

 

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)作業部会I (WGI)の第12回会合及びIPCC第36回会合は、2013年9月23-26日、スウェーデンのストックホルムで開催された。この会合には、各国政府、国連、政府間組織、オブザーバー組織などの代表を含め400名以上が出席、世界中のメディアの関心を集めた。

WGI会合は、第5次評価報告書(AR5)WGI報告書の最終決定に焦点が当てられた。AR5作成プロセスは、IPCCが2008年に開始した。WGI報告書は、4つの一連の報告書のうち最初のもの、このほか、影響・適応・脆弱性に関するWGII評価報告書は2014年3月に最終決定される予定、気候変動の緩和オプションに関するWGIII報告書は2014年4月に最終決定、AR5統合報告書は2014年10月に完成の予定である。

4日間の会合期間中、参加者は、プレナリー、非公式協議、コンタクトグループ会合を開催し、「気候変動2013年自然科学的根拠」と題するIPCC AR5 WGI報告書について審議した。調整役筆頭執筆者(CLAs)は、政策決定者向けサマリー(SPM)の各セクションや題目に関する簡単な非公式プレゼンテーションを行い、参加者を支援した。会合の終わりに、WGIはSPMを承認し、その根拠となった報告書を、テクニカルサマリー及び附属書を含めて受理した。

続いて、IPCC会議が開催され、WGI報告書を正式に採択した。承認されたSPMは、IPCCホームページ(http://ipcc.ch.)で閲覧可能。

IPCCのこれまで

IPCCは、1988年、世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)により設立された。その目的は、人為的気候変動に伴うリスク、その影響可能性、適応及び緩和のオプションの理解に関する科学、技術、社会経済情報を評価することである。IPCC自体は、新たな研究は行わず、気候関連データをモニタリングすることもない。その代りIPCCは、発表されてピアレビューを受けた科学技術文献に基づき、知識を評価する。

IPCCは3つの作業部会を有する:WGIは、気候系及び気候変動の科学面を扱う;WGIIは、気候変動に対する社会経済システムそして自然システムの脆弱性を扱う;WGIIIは、温室効果ガス(GHG)の排出を制限し、気候変動を緩和するオプションを扱う。各WGは、2名の共同議長、6名の副議長を有するが、WGIIIは第5次評価サイクルの期間のみ、3名の共同議長を有する。共同議長は、パネルがWGsに課した義務が果たされるよう指導し、その任務遂行のため、テクニカルサポートユニット(TSUs)の支援を受ける。

さらにIPCCは、国家温室効果ガス・インベントリに関するタスクフォース(TFI)を有する。TFIは、IPCCの国家温室効果ガス・インベントリ・プログラムを監督するが、このプログラムは、各国のGHG排出量及び除去量の計算と報告作成のため、国際的に合意された手法及びソフトウェアを開発し、更に発展させ、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)締約国による手法の利用を推進する。

IPCC議長団は、1つのIPCC評価報告書の期間(約6年間)を任期として、パネルにより選出される。議長団の役割は、IPCC作業計画の作成、調整、モニタリングについて、IPCC議長を補佐することである。議長団は、全ての地域を代表する気候変動専門家で構成される。現在、議長団は31名で構成される:IPCC議長、3つのWGsの共同議長、TFI議長団(TFB)、IPCC副議長、3つのWGsの副議長である。IPCCは、議長団に加え、会合間隙中の作業ならびにWGs間の調整を支援する執行委員会を2011年に設置した。同委員会は、IPCC議長、WG及びTFBの共同議長、IPCC副議長のほか、事務局の長、4名のTSUsの長を含める諮問メンバーで構成される。IPCC事務局は、スイスのジュネーブにあり、WMOがホスト組織となっている。

IPCCの成果:IPCCは発足当初から、一連の総合評価報告書、特別報告書、テクニカルペーパーを作成し、国際社会に気候変動に関する科学情報を提供し、専門家や政府による厳しい査読の対象としてきた。

IPCCは、これまでに気候変動に関する4つの総合評価報告書を作成し、それぞれUNFCCC交渉の進展で重要な役割を果たしたと評される:第1次評価報告書は、1990年に完成し、第2次評価報告書は1995年に、第3次評価報告書は2001年に、そして2007年に第4次評価報告書が出された。2008年のIPCC-28は、第5次評価報告書の作成と、その2014年の完成を決定した。

評価報告書は、3部の報告書で構成され、各WGがそれぞれ1部である。各報告書は、政策決定者サマリー(SPM)、テクニカルサマリー、そしてその根拠となる評価報告書本文で構成される。報告書の評価セクションは全て徹底した3段階の査読プロセスの対象となる:第1段階は専門家による査読、第2段階は専門家と政府による査読、第3段階は政府による査読である。各SPMは、担当WGの行ごとの承認を受ける。評価報告書には統合報告書(SYR)も含まれ、これは3つのWG報告書の中で、最も関連性の高い項目に焦点を当て、SYRのSPMは、担当WGの行ごとの承認を受ける。AR5の作成には、85か国から800名以上の執筆者及び査読編集者が参加する。

IPCCは、総合評価報告書のほか、特別報告書、手法論報告書、テクニカルペーパーを作成、気候変動の特定問題に焦点を当てる。IPCCが作成した特別報告書には次のものが含まれる:土地利用、土地利用変化、森林(2000年);二酸化炭素回収貯留(2005年);再生可能エネルギー資源及び気候変動の緩和(SRREN) (2011年);最近のものでは、気候変動への適応推進に向けた極端現象及び災害のリスク管理に関する特別報告書(SREX) (2011年)がある。テクニカルペーパーでは、気候変動と生物多様性(2002年)と、気候変動と水(2008年)などが作成されている。

IPCCは、各国のGHGs報告を支援する手法論報告書及びガイドラインを作成する。グッドプラクティス・ガイダンス報告書は2000年と2003年にパネルの承認を得た。最新版のIPCC国家温室効果ガス・インベントリ・ガイドラインは、2006年にパネルの承認を得た。

IPCCは、2007年12月、「人為的気候変動に関する知識の構築、普及、変動への対応に必要な基礎の構築」というIPCCの作業と努力に対し、米国元副大統領アル・ゴア氏とともに、ノーベル平和賞を受賞した。

IPCC-28:この会合は、2008年4月9-10日、ハンガリーのブダペストで開催された、議論の焦点は、WGの構成、将来の報告書のタイプとタイミング、IPCC議長団及びTFBの将来の組織構成など、IPCC作業プログラムの主要要素を含めたIPCCの今後の活動であった。IPCCは、AR5の作成、現在のWGsの組織構造の保持で合意した。AR5での新シナリオの顕著な利用を可能にするため、パネルは、議長団に対し、WGI報告書を2013年早期に提供し、他のWG報告書及びSYRを2014年の実施可能な限り早い時期に完成させるよう要請した。さらにパネルは、SRREN報告書の2010年までの完成でも合意した。

IPCC-29:この会合はIPCC発足20周年記念会合であり、2008年9月4日、スイスのジュネーブで開催された。この時点で、パネルは新しいIPCC議長団とTFBを選出しており、Rajendra Pachauri(インド)がIPCC議長に再選された。パネルは、IPCCの将来に関する議論を継続し、ノーベル平和賞の賞金を基に、開発途上国出身の若い気候変動科学者を対象とした奨学金制度の創設で合意した。議長団に対しては、SREXのスコーピング会議開催を検討するよう求め、この会議は、2009年3月23-26日、ノルウェーのオスロで開催された。

IPCC-30:この会議は、2009年4月21-23日、トルコのアンタルヤで開催された。パネルは、この会議では主にIPCCの近未来に焦点を当て、AR5スコーピング会議のガイダンスを提供し、スコーピング会議は2009年7月13-17日、イタリアのベニスで開催された。

IPCC-31: この会議は、2009年10月26-29日、インドネシアのバリで開催された。議論の焦点は、ベニスのスコーピング会議出席者が作成したAR5の各章の概要案の承認であった。さらに、パネルは、開発途上国及び経済移行国の科学者の参加、電子技術の活用、IPCCの長期展望などIPCC-30での決定の実施進捗状況を検討した。

インターアカデミーカウンシル(IAC)のレビュー:AR4の不正確さに対するIPCCへの一般からの批判及びこの批判に対するパネルの対応に関し、国連事務総長のBan Ki-moon及びIPCC議長のRajendra Pachauriは、IACに対し、IPCCプロセス及び手順の第3者レビューを行い、IPCCの強化及びその報告書の質の確保を図る提案を提出するよう要請した。IACは、2010年8月、その結果報告書を提出した。IACのレビューは特に次の点に関する提案を行っている:IPCCの管理体制;危機対応計画を含めたコミュニケーション戦略;参加者の選出基準や評価対象の科学技術情報のタイプを含めた、透明性;WGsの不確実性定義づけ方法の一貫性。

IPCC-32:この会合は、2010年10月11-14日、韓国の釜山で開催され、IACレビュー提案を審議した。パネルは、いわゆる「灰色」文献や不確実性の扱い、過去の報告書での誤記対応プロセスなど、提案に対する多数の決定を採択した。パネルは、さらなる検討が必要な提案を議論するため、プロセスと手順、利害相反(COI)政策、ガバナンスと管理に関するタスクグループを設立した。パネルは、AR5 SYRの概要改訂版を受理した。

SRREN:WGIIIの第11回会合は、2011年5月5-8日、アラブ首長国連合のアブダビで開催され、SRRENとそのSPMを承認した。議論の中心は、特に、持続可能な開発、バイオマス、そして政策を扱う章であった。SRRENの主要結論によると、再生可能エネルギーの技術ポテンシャルは予想される将来のエネルギー需要量を大きく上回る、そして再生可能エネルギーは全ての緩和シナリオで重要な役割を果たす。

IPCC-33:この会議は、2011年5月10-13日、アラブ首長国連合のアブダビで開催され、主に、IPCCプロセス及び手順に関するIACレビューのフォローアップ行動に焦点が当てられた。パネルは、執行委員会を設立し、COI政策を採択し、IPCC報告書の手順に数件の変更を加えた。パネルは、SRREN及びそのSPMに関するWGIIIの行動を承認し、AR5の進捗状況を検討した。

SREX:IPCC WGs I及びIIの第1回合同会議は、2011年11月14-17日、ウガンダのカンパラで開催され、SREXを受理し、そのSPMを承認した。SREXは、気候と環境、人間の各要素の相互作用が気候の極端な現象及び災害の悪影響に結び付く問題、影響や災害のリスク管理オプション、影響を決定づける上で気候以外の要素が果たす重要な役割について議論した。

IPCC-34:この会議は2011年11月18-19日、ウガンダのカンパラで開催され、IPCCプロセス及び手順のIACレビューのフォローアップ行動、具体的には手順、COI政策、コミュニケーション戦略に焦点を当てた。パネルは、IPCC報告書の作成、レビュー、受理、採択、承認、刊行の手順の改訂版を採択し、COI政策の実施手順および公表様式を採択した。さらにパネルは、SREXのSPMを正式に受理したが、これはIPCC-34の前に開催されたWGs IとIIの合同会議で承認されている。

IPCC-35:この会議は、2012年6月6-9日、スイスのジュネーブで開催された。この会議は、IACレビューの提案に関するパネルの審議を締めくくるものであり、IPCC事務局とTSUsの機能、そしてコミュニケーション戦略が承認された。さらに参加者は、IPCC報告書の手順改訂版、IPCC議長団ならびに全てのタスクフォース議長団の選出手順で合意した。

WGI-12報告書

月曜日朝、WGI共同議長のThomas Stocker (スイス)は会合の開会を宣言した。WGI共同議長のQin Dahe (中国)は、AR5(第5次評価報告書)に集められた最新の研究成果は気候変動に関する最新の知見を示したものであり、各国政府による政策決定の際、主要な科学的根拠として用いられるであろうと述べた。同共同議長は、新しい証拠に含まれる不確実性は以前のものより少ないが、依然として一部に不確実性が残ると指摘した。

共同議長のStockerは、AR5は多層な査読および検査を受け、信頼でき、不可欠な気候科学の源であると述べた。同共同議長は、科学は予言でなく推計する枠組を提供すると指摘し、強力な緩和対策シナリオでは地球温暖化を1.5°C以下で維持できるが、一方、他シナリオでは、気温上昇を2°Cに抑制できない可能性があると述べた。

IPCC議長のPachauriは、土地、水、そしてこれらの持続可能な管理はこれまでIPCCが注目してこなかった分野であると強調した。同議長は、AR5の執筆者の60%はIPCCプロセスに新しく参加した者であるとし、「新しい街から才能を引っぱる」ことの重要性を強調した。同議長は、2015年の新合意達成に向けた交渉を進めるために、UNFCCC第19回締約国会議(COP 19)にSPM(政策決定者向け要約)が示されることが重要であると述べた。

WMO事務局長のMichel Jarraudは、ビデオメッセージを通じ、気候変動に対する人為的影響の知見が向上するなら、緩和及び適応の行動をとる根拠になると強調した。Jarraud事務局長は、気温上昇、海面水位上昇、氷河融解、極端な気候現象に関する証拠が強化されたと指摘し、WGIの作業は、2015年気候合意に向けた交渉の中心となると述べた。同事務局長は、IPCCがモンスーン降雨やエルニーニョ現象など、気候変動の社会・経済的側面に注目したことを歓迎した。

UNEP事務局長のAchim Steinerは、ビデオメッセージを通し、科学は進化し続け、気候変動という大きな課題は、全分野に対し新たな政策を求めていると強調した。Steiner事務局長は、UNFCCCが2015年新合意に向け努力する中、気候システムに何が起きているかを理解し、グリーン経済下での新雇用や市場、機会という行動の便益を理解する上でも、IPCCの作業は重要であると強調した。

Halldór Thorgeirssonは、UNFCCC事務局長のChristiana Figueresに代わり発言し、AR5は従来の評価報告書以上にUNFCCCの必要性に応えていると強調した。さらに同氏は、2ºC上限の世界の気温上昇という合意に基づき、UNFCCCでは将来の法的枠組みについて再検討を進めていると強調した。

スウェーデンのLena Ek環境大臣は、出席者を歓迎し、2012年にストックホルムで国連人間環境会議40周年を祝ったことを想起した。同大臣は、北欧諸国では既に気候変動の影響が見られると強調し、2013年9月24日にニューヨークで「新しい気候経済(The New Climate Economy)」イニシアティブが開始されたと発表した。

政策決定者向け要約の承認

WGI共同議長のStockerは、AR5 WGI報告書の作成には259名の執筆者がCLAs(調整役筆頭執筆者)や代表執筆者、または査読編集者として参加したことをグループに想起した。多段階の査読では、1089名の専門家が文書草案に54,677件のコメントを寄せた。Stocker共同議長は、AR5 WGI報告書の革新的な特徴―地域・世界気候予測地図(Atlas of Regional and Global Climate Projections):利用者に科学情報を入手しやすくする目的―に焦点を当てた。

SPM草案の承認は、主に総会で審議され、各国政府のコメントに対応して代表執筆者が改定した草案の行ごとの査読が行われた。

A. 序論:このセクションは9月23日月曜日に議論された。WGI報告書は、気候システムの観測、古気候記録、気候プロセス理論研究、気候モデルシミュレーションなど、多数の独立した科学分析に基づき、過去の気候変動及び将来の気候変動の証拠を考察するとした最初の文章について、サウジアラビアは、将来の気候変動の証拠はモデル及びシミュレーションのみに基づくと明記するよう提案した。オーストラリアは「過去及び将来(past and future)」の削除を提案し、他はこれに同意した。

サウジアラビアは、報告書の主要な結論の基となる証拠に関し、リストに「想定(assumptions)」または「科学的想定(scientific assumptions)」と付け加えるよう提案した。ブラジルは「scientific assumptions」の追加を支持したが、オーストリア、カナダ、ドイツ、ベルギーは反対した。後者は、既にリストアップされた理論、モデル、専門家の判断には「assumptions」が暗示されていると強調した。グループはこの文言の挿入を拒否した。

最終文書:このセクションは、「この報告書がAR4を踏まえ、その後の新たな研究成果を取り入れて作成したものである」と記述する。さらに、不確実性を伝えるために採用された2つの手法を詳細に説明する:1つの手法は、確信度に基づくものであり、もう一つは可能性に基づくものである。前者の場合、研究成果の定性的な確信度のレベル(「非常に低い(very low)」から「非常に高い(very high)」まで)は、証拠(例:データ、機械的理解、理論、モデル、専門家判断)のタイプや量、質、一貫性、ならびに見解一致度に基づく。後者の場合、確率論的評価は、観測やモデル結果、あるいはその両方の統計分析、及び専門家判断に基づき、定量的な可能性のレベル(「ありえない(exceptionally unlikely)からほぼ確実(virtually certain)まで」)で記述する。

B. 気候システムの観測された変化:このセクションは、月曜日から木曜日の総会で議論され、世界の気温上昇など、一部の問題は非公式協議でも取り上げられた。

冒頭文は、「気候システムの温暖化は疑う余地なく(unequivocal)、1950年以後に観測された変化の多くが、数10年から数千年にわたって前例がない(unprecedented)ものであった」と記述するが、サウジアラビアは、この記述は「警告主義者(alarmist)」のものだと述べ、1950年ではなく1850年を用いるよう要請し、過去15年間の温暖化の停滞にも言及するよう求めた。

ドイツ、オーストラリア、チリ、スペイン、フィジー、ニュージーランド、米国、セントルシア、タンザニア、メキシコ、スロベニア、英国、その他は、提示された冒頭の文章を支持し、ドイツは、AR4でもほぼ同じ結論であったと指摘した。カナダは、将来は温暖化以外の要素に重点が置かれるだろうと指摘した。ロシアは、気候システムの温暖化ではなく、「変化しつつある(changing)」とするよう提案した。一定の議論の後、サウジアラビアは、提示された文章を受け入れることに同意した。

大気:ドイツは、サブセクションの基調文について述べ、21世紀の最初の10年が1850年以後で最も温暖な10年であったという事実を冒頭に置くよう主張し、ベルギーとアイルランドもこれを支持した。WG共同議長とCLAsは、地球温暖化は複数の10年にまたがる特性があり、30年という期間に焦点を当てるよう提案した。カナダは、この文章に「連続して(successively)」という言葉を付け加え、「最近30年間の各10年間は、1850年以後のどの10年間よりも地球表面が連続的に温暖化してきた(Each of the last three decades has been successively warmer at the Earth’s surface than any preceding decade since 1850)」とするよう提案した。この表現は、CLAs、スロベニア、米国、オーストリア、オランダ、ニュージーランド、トリニダード・トバゴの支持を受け、結局、受け入れられた。

世界の気温上昇に関する文章は、今週中、総会及び非公式折衝の両方で長時間議論された。当初の文章は次の両方に言及していた:1901-2012年の期間における世界の平均気温の上昇、1850-1900年と1986-2005年の気温の変化。特に次の問題が議論の的となった:基準年としてどの年を用いるか;この2つの概念を1つの項目で議論するかどうか、1項目での議論は政策決定者間で混乱を招くと述べる者もいた;気温の変化に関する文章をどこに置くか;「産業革命以前(pre-industrial)」という用語の使い方。米国は、傾向から得られた情報と、期間で比較した場合の違いで得られた情報の混同に警告し、2つの異なる項目にするよう提案した。一部の国は、1850-1900年の期間を用いるよう求めたが、CLAsは、1901年以前の場合、地域の傾向を示すデータがまばらであると述べ、1880-2012年であれば3つのデータセットが利用可能であり、そのうちの1つは世界の気温を1850年まで遡ると指摘した。

1850-1900年と1986-2005年の間の気温の変化に関し、カナダは、前者を初期機器観測期間とし、後者をAR5の予測に用いた基準期間として、この2つの期間の内容を説明するよう提案し、ベルギーと米国もこれを支持した。参加者は、この文章をこの観測セクションに置くか、それとも別な予測セクションに置くか、長時間議論した。さらに、1850-1900年の期間について「産業革命以前(pre-industrial)」の用語を用いるかどうか議論し、一部の国は、他の箇所では「産業革命以前」を1750年としており混乱を招くと指摘した。

一連の非公式折衝を経て妥協案が提出され、観測セクションに2つの項目が入れられた、一つは、多数のデータセットがある1880-2012年の期間で世界の気温上昇傾向が直線的に0.85°Cの上昇を示すとするもの、もう一つは、1901-2012年の地域傾向に関する項目である。さらにこのグループは、歴史的文脈の中で予測の位置づけを図るには、異なる期間で観測された変化を検討する必要があると明記する文章などを、将来の気候変動に関するセクションの冒頭に挿入することでも合意した。

過去15年間の温暖化低下に関し、この問題に関するメディアの関心からすると、SPMでこの現象に言及することの重要性、さらにはその根拠となる科学について、広範な見解の一致が見られた。根拠となる科学的な説明を、いかに明確かつアクセス可能な形で政策決定者に伝えるか、誤解されるメッセージにとなることを回避するか、長時間の議論が行われた。

ドイツは、温暖化率はその前の15年間より高かったとする文章を追加するよう提案し、ベルギー、ルクセンブルグ、その他もこれを支持した。ノルウェーは、報告書の用語として定義される気温の変化率について結論を出すには、30年という期間のみが十分な期間であると指摘した。米国は、ベルギー、ルクセンブルグ、その他と共に、1990年代後半以後の温暖化率は、その初年度の選択で大きく変化するとし、1997-1998年の強力なエルニーニョ現象に言及する文章の追加を提案した。後者の提案が、多少の改定を経て取り入れられた。

米国は、ブラジルと共に、異なる初年度を用いた場合のこの15年間の温暖化率について、実際の推計値を追加するよう提案したが、これに対しCLAは、そのような数値は根拠とされる評価で分析されていないと回答した。非公式折衝において、CLAsは、米国の提案に応じる計算を行い、「1995、1996、1997年を初年度とする15年間の傾向は、10年間でそれぞれ0.13 (不確実性範囲:0.02から0.24)、0.14 (0.03から0.24)、0.07 (-0.02から0.18) ºCである」と指摘し、その後WGは、関係する脚注を承認した。

中世気候異常(Medieval Climate Anomaly)に関する文章について、ベルギーとアイルランドは、この現象は20世紀後半の地球温暖化とは異なり地域的特性があったと強調し、これを反映させ、表現を明確にするよう提案した。カナダは、ノルウェーの支持を受け、北極が世界全体と比較し表面温度の上昇が拡大している問題を提起し、この点に関する文章をSPMの別な箇所に挿入した。

対流圏に関し、北半球の熱帯外対流圏は他の箇所より多くの完全な観測がなされており、これを明示する必要があるかどうかが議論の焦点になった。

降水に関し、北半球のみに焦点を当てる文章とすべきかどうかの問題が議論の的となった。ギニア、タンザニア、マダガスカル、マラウイ、ペルー、トリニダード・トバゴ、フィリピンは、降水は南半球の政策決定者にとっても重要な問題であるとし、南半球にも言及する必要があると強調した。マリは、降水に頼る農業の重要性を強調した、エチオピアは、降水量変動を原因とする干ばつや洪水に焦点を当てた、コモロ連合は、島嶼国は特に脆弱であると強調した。コンタクトグループは、1901-2010年と1951-2010年の降水の変化を示す2つの地図を追加する妥協案を提案した。

極端な気候現象に関し、米国は、北米での「劇的な違い(dramatic differences)」にも拘わらず、北米の大陸レベルでは豪雨豪雪現象の変化が全体的に拡大しているとして懸念を表明したが、このグループは、文章では極端な天候現象を大陸規模にとどめ、各地域の変動性は表SPM.1に示すことで合意した。

海洋:この小セクションは僅かな改定の後、承認された。

氷雪圏:基調メッセージに関し、多数の参加者が、グリーンランドと南極の氷の質量の喪失加速化を強調する必要があると指摘した。しかしWGは、氷の質量に関する記録は人工衛星による観測が開始された1990年代初めからで比較的短期間であるとし、保守的な手法を採用し、主要メッセージは「完全防水(absolutely water-tight―全くどこからも突っ込まれることのない―訳者注)」のものにするという喫緊の必要性を指摘した。一部の参加者は、南極地域の海氷面積に関する文章の追加を提案したが、観測との一貫性がなく、自然の変動性も大きいという理由で取り下げられた。

氷雪圏で観測された変化に関し、参加者は次の点を議論した:氷床の融解に周縁部の氷河も含める;文章中の情報量;計算の尺度(metrics);異なる期間における大気観測及び氷雪圏観測の必要性。

北極海の結氷面積に関する文章について、英国は、北極海の海氷の厚みでの変化に関して質問し、米国は夏季の海氷面積について質問し、これに対しCLAsは、これらの情報は根拠となる評価報告書本文で詳細に議論されていると回答した。

永久凍土と氷の質量に関し、参加者は、これらの数値を正確な文脈の中で位置づけるには、変化を統計上「有意な(significant)」変化とするか、それとも「相当な(considerable)」変化とするか議論した。参加者は、20世紀半ば以後、極めて大きな北極の温暖化を示す証拠について複数行以上の新しい文章を入れることで合意した。

南極並びにグリーンランドの氷床の減少評価には、氷河の数値には含まれていない、周縁部氷河の変化も含まれていると記述する脚注が挿入された。

海面水位:参加者は、次の項目を含めた時間枠に関する新しい文章を導入した:過去2千年紀にわたり上昇率は比較的低かったが、19世紀後半から20世紀初頭にかけ、比較的高い上昇率に移行し「高い確信度(high confidence)」;世界平均の海面上昇率は、20世紀初頭以後、高まり続けている「可能性が高い(likely)」(66-100%の確率)。

最近の間氷期(129,000年前から116,000年前)における世界平均海面上昇に関し、英国、オーストリア、米国、ドイツ、その他は、政策関連がある文章を提供し、海面上昇の古気象学の観測と気温と結びつけることを支持した。中国と日本は、政策決定者を混乱させないよう、海面上昇と特定の気温レベルと因果関係があるとすることに反対し、産業革命前の時点で海面上昇に影響を与えていたメカニズムは異なるものであると説明した。CLAsとの長時間の議論や協議の後、参加者は、海面の変化は異なる軌道強制力の文脈で発生したと記述し、数千年間の平均で見た場合の高緯度の表面気温は現在より少なくとも2℃高かった「高い確信度(high confidence)」と記述する文章で合意した。

炭素及び他の生化学循環:このセクションの冒頭の文章に関し、ブラジルは、吸収源としての森林の役割に関する言及など、土地利用変化がCO2濃度増加に与えた相対的な影響に言及するよう主張し、ベネズエラと共に、土地システムからの炭素の排出と回収の収支への言及を提案した。米国は、陸上の(terrestrial)吸収源を追加し、CO2濃度の上昇は土地利用変化に「二次的な(secondarily)」ものとするよう提案したが、ノルウェーは、ここで陸上の吸収源に言及するのは適切でないと発言した。サウジアラビアとベネズエラは、冒頭の文章でCO2、メタン、亜酸化窒素という3つのGHGs全てに言及することが重要だと強調した。陸上吸収源の役割に関する文章について非公式折衝が行われ、その後、この冒頭の文章が採用された。

サウジアラビアは、GHGs大気濃度の議論において、「CO2が地球温暖化を進めているとのメッセージを政策決定者に与える(giving policy-makers the message that CO2 drives global warming)」ことに警鐘を鳴らし、全てのCO2排出が化石燃料燃焼の結果として起きているわけではないと強調した。多数の参加者が、表現の明確化と簡素化を試みたが、アルゼンチンは、「もっと意見対立のある章にエネルギーを残す」よう求めた。

2011年の化石燃料及びセメント生産によるCO2排出、そして過去10年間の土地利用変化による人為的なCO2排出の収支に関する文章について、 サウジアラビアは、他のガスや部門、排出源についても議論し、確信度や代表的な時間枠について議論するよう提案した。異なる時間枠の使用について、CLAsは、産業部門では毎年のデータが入手できるが、土地利用変化では入手可能なデータが毎年更新されるわけではないと明言した。非公式折衝後、参加者は、このような提案の多くを組み入れた改訂版文書で合意した。

最終文書:このセクションの冒頭のメッセージでは、「気候システムの温暖化は疑う余地がなく、1950年代以後に観測された変化は、数10年から数千年にわたって前例がないものである」と記述する。続いて、「大気及び海洋は温暖化しており、雪や氷の量は減少し、海面水位は上昇し、GHG濃度は高まっている」と記述する。

さらにSPMは、最新の30年間に関し、「3つの10年間のそれぞれで、地球表面が連続して温暖化し、1850年以後の10年単位では例を見ない温暖化であり、北半球では1983-2012年が少なくとも1400年間の中の30年間単位で見て最も温暖な30年であった「可能性が高い(likely)」(確率は66-100%)」(確信度は中程度)と記述する。1998-2012年の温暖化率の低下に関し、文書では、この傾向は自然の変動性からすると短い期間の記録に基づいており、開始日と終了日をどうとるかで大きく異なると指摘し、長期的な気候の動向を反映するものではないと指摘する。

過去20年間に関し、グリーンランドと南極の氷床は質量が減少し、世界の大半で氷河の縮小が続いている、北極の海氷及び北半球の春季の積雪面積は減少し続けている。(「高い確信度(high confidence)」)

CO2、メタン、亜酸化窒素の大気濃度は、少なくとも過去80万年において前例のない水準まで上昇し、CO2濃度は、産業革命以前より40%増加したが、その主な原因は化石燃料からの排出であり、二番目には土地利用変化による排出収支である。

C. 気候変動をもたらす要因:このセクションは、水曜日の総会で取り上げられ、その際、Arthur Rolle (バハマ)とJean-Pascal van Ypersele (ベルギー)を共同議長とするコンタクトグループが結成された。コンタクトグループでは、次の項目などを議論した:放射強制力と有効放射強制力(effective radiative forcing)の違い;放射強制力の報告における濃度ベースの手法と排出ベースの手法;AR4とAR5の分析の比較可能性;政策決定者の文書へのアクセス可能性。さらに参加者は、図SPM.5には個々の構成分の不確実性が示されていないとして、その適切性を議論し、この点を反映すべく図に多少の改定が加えられ、コンタクトグループで合意されたこの文章は、木曜日のWGで議論され、その際、van Yperseleは、SPMの中では放射強制力の報告に濃度ベース手法と排出ベース手法の両方が用いられているが、後者が強調されると説明した。その後、WGはこのセクション全体を承認した。

最終文書:このセクションの冒頭メッセージは、「合計放射強制力はプラスであり、気候システムがエネルギーを吸収する結果となっている、合計放射強制力に最も寄与しているのは1750年以後のCO2大気濃度の上昇を原因とした強制力である」と記述する。

D. 気候システム及びその最近の変化の理解:このセクションは、水曜日と木曜日の総会で議論され、一部の問題は、非公式グループでも取り上げられた。

気候モデルの評価:参加者は、長期及び短期の地球表面平均温度に関するシミュレーション結果及び観測された傾向を扱う文章について、長時間議論した。共同議長のStockerは、現在政策決定者間で行われている過去10-15年間に関する議論を取り上げる必要があると強調し、「今こそIPCCが、世界に向け宣言を発信する時だ」と述べた。米国は、10-15年というのはモデル評価には短すぎる期間であると述べた。最も大きな意見対立が見られたのは、シミュレーションでの短期傾向と観測された短期傾向の違いの問題であった。米国、オーストリア、サウジアラビア、ロシア、ドイツ、ベルギー、その他は、10-15年に関する一般的な記述を支持した。中国は、過去15年にのみ言及すべきと主張した。非公式折衝では合意できず、共同議長は、(例、1998-2012年)という括弧書きを含めるとの妥協案を示し、中国もこれを受け入れた。

1998-2012年に観測された表面温暖化の低下傾向の説明について、サウジアラビアは、モデルが温暖化傾向を過剰に推計するとのTS(技術的要約)の表現を取り入れるよう強く求めた。CLAsは、SPMにおいてこのような記述を含めることに反対する助言をし、次の点を指摘した:現在のところ研究結果は確定されていない;モデルの過剰評価というのは全体の影響を説明するには小さすぎ、統計的有意性もない:最近の温暖化傾向の原因として放射強制力の変化が果たした役割に絞り込むのは困難だ。共同議長のStockerは、この問題は「新出現の科学問題(emerging science topic)」だと述べた。

スイスは、サウジアラビアの提案する文章に確信度の説明をつけて記載するよう提案した。ドイツは、この表現の適切性に疑問を呈した。SPM文書には、サウジアラビア提案が組み込まれた。

木曜日朝、ドイツと英国は、一部のモデルに関する過剰評価の文章がサウジアラビアにより提起されて採択された前日の夜の時点では、自分たちの反対意見は指摘されていなかったと述べた。サウジアラビアはスーダンの支持を得て、合意された文章の議論を再燃することに重大な懸念を表明し、「危険な水域に入るものだ」と強調し、スーダンは、合意された文章の議論再燃は各国の公平な扱いの問題でもあると付け加えた。文章には一切の変更はなされなかった。

気候システムの反応の定量化:均衡気候感度に関し、オーストラリア、オランダ、その他を含めた数名の参加者が、評価された気候感度の「可能性が高い(likely)」範囲において、下限がAR4記載の2℃より低いとするメッセージは、政策決定者を混乱させる可能性があると指摘し、これまでの評価と同じであるとするよう提案した。CLAsは、これまでのIPCC評価書の一つ一つと比較するのは難しいと説明し、評価された範囲の上限はAR4と同じであると付け加える新しい表現を作成した。

GHGの評価尺度(Metrics)に関し、オーストリア、オランダ、スロベニア、 ニュージーランドはこれを支持したが、ブラジルは反対し、地球温暖化係数(Global Warming Potential)と地球気温指数(Global Temperature Potential)のどちらの尺度を選択するかで政策への影響が異なり、ブラジル代表団にとってはAR5で最も重要な問題の一つであると説明し、非公式折衝を求めた。非公式グループは改定文書を作成し、WGはこれを承認した。

気候変動の検知と起因:基調メッセージの草案作成に当たり、英国は、AR4以後、人為的な影響を示す証拠が増大したと明記する文章を追加するよう提案した。この提案は、数件の異なる表現の提案と共に、スロベニア、スイス、カナダ、フィジー、セントルシア、ドイツの支持を得たが、サウジアラビアは反対した。コンタクトグループは、英国提案の文章を取り入れた提案を作成した。

カナダは、大陸域の温暖化の説明に北極の温暖化も含めるよう提案し、追加の表現が作成された。

最終文書:このセクションの冒頭のメッセージは、「気候系に対する人間の影響は明白であり、大気のGHG濃度の増加、プラスの放射強制力、観測された温暖化、気候システムの理解などからも明らかになっている」と記述する。この文書では、AR4以後、気候モデルが改善されたことを指摘する。さらに、人間の影響は次の点でも検知されると記述する:大気及び海洋の温暖化;世界の水の循環における変化;雪と氷の減少;世界の平均海面水位の上昇、一部の極端な気候現象の変化。報告によると、「人間の影響の証拠はAR4以後増加した(evidence for human influence has grown since AR4)」、「20世紀半ば以後に観測された温暖化の主な要因が人間の影響である可能性は極めて高い(it is extremely likely that human influence has been the dominant cause of the observed warming since the mid-20th century)」とし、この極めて高い可能性は95–100%の確率にあたると言及する。

E.  将来の世界及び地域における気候変動:このセクションは木曜日のプレナリーで取り上げられ、一部の問題は非公式会議でも議論された。

「観測された気候システムの変化(Observed changes in the climate system)」のセクションの下で、世界の気温上昇に関し関連の議論が行われた結果、参加者は冒頭の部分に新しい文章を追加した。この文章は、次の点を明確にする:歴史的な文脈の中で予測の位置づけを図るには、異なる期間同士で観測された変化の考察が必要である;1850-1900年の期間の平均値と、AR5の基準期間の平均値で観測された変化は0.61ºCであり、その確率範囲は0.55から0.67である;AR5の基準期間の平均値を超えた温暖化も発生している。

大気:気温:参加者は、「産業革命以前(pre-industrial period)」の言及方法について長時間議論した、この用語は用語集では1750年以前と定義されているが、データとしては1850-1900年の期間に限定される場合が多い。中国は、「産業革命以前」を「1850-1900年」に変更するよう提案したが、EUとベルギーは、「産業革命以前」というのは政策決定者が用いる重要な用語だと強調した。米国とカナダは、「産業革命以前」に代わる表現として1850-1900年を用いる表現を追加し、問題を解決するよう提案した。コンタクトグループでは、「産業革命以前」の表現を削除する提案が出され、採択された。

大気:水循環:ボックスSPM.1に説明する通り、AR5で用いられる4つのシナリオのうちの一つ、代表的濃度経路(Representative Concentration Pathway (RCP))8.5シナリオの下での年間平均降水量の変化が議論された。スウェーデンと英国は、なぜRCP8.5シナリオのみが用いられたかその理由を質問し、CLAsはこれに対し、内的な自然の変動性の変化はそれほど大きくない可能性があり、他のシナリオでは可能性の記述ができないと応じた。

 中緯度内陸部及び湿潤な熱帯地域においては、極端な降水現象が一層強力かつ頻繁になるとの記述に関し、CLAsは、この評価はRCPsだけに基づいたものではなく、この結論はこのような地域の全てで真であると明言した。マリは、サヘル地域で極端な降水現象の頻度が増すことを指摘し、乾燥地域に言及しない理由を問いただした、CLAsは、自然の変動性のため乾燥地帯にも同じ表現を当てはめることはできないと応じた。

大気:大気質:この小セクションは変更されることなく採択された。

海洋:この小セクションは、小さな改定の上、採択された。

氷雪圏:氷雪圏での展開予測については、さまざまな意見陳述があり、参加者は、確実性レベル、モデル、異なるシナリオの利用について、CLAsに質問した。カナダ、ノルウェー、英国、フランス、日本、ロシア、デンマーク、スロベニアなど、多数の参加者が、CLAsとともに、「警告主義者(alarmist)」と解釈される可能性が低い正確な表現を作成する作業に参加した。ロシアは、基調メッセージに記載する結論は全てシナリオに基づいていると明記する必要があると強調したが、この章の冒頭で RCP シナリオに言及しているとのCLAsの明言を受け、文章を支持することに同意した。

海面水位:21世紀の世界平均海面上昇の予測値が高くなった根拠に関し、ドイツは、「物理的に可能な(of what is physically possible)」上限が示されていない理由を問い、CLAsは、利用可能な確率レベルがないことから、この情報を提供する科学的な根拠はないと応じた。

炭素及び他の生物化学循環:2012-2100年の期間における化石燃料累計排出量に関し、中国、ケニア、ベネズエラは、範囲と共に平均値を提示するのは混乱の元だと述べたが、ドイツはこれに反対した。米国とサウジアラビアは、CO2ではなくCO2換算を用いるよう提案した。非公式折衝グループが設置され、その後Nicolas Beriot (フランス)とElisabeth Holland (フィジー)を共同議長とする正式なコンタクトグループが発足した。このグループが提案し、WGが採択した文章では、「15の地球システムモデル(Earth System Models)で得られたRCPのCO2大気濃度と合致する2012-2100年の期間の累積CO2排出量の範囲」に言及する。このグループは、CO2累積排出量を記載する表SPM.3を追加するよう提案し、WGもこれを採択した。

RCP2.6に基づくと、2050年までに平均排出量を1990年比50%削減する必要があるとする原文に関し、ドイツは、たとえば2080年など2050年以後の数値も加えるよう提案し、スロベニアとベルギーもこれを支持した。中国は、ここでも化石燃料累積排出の議論と同様の懸念があると強調し、全てのRCPsに関する情報を入れるよう提案した。サウジアラビアは、文章全体の削除を提案し、ロシアは、提起された懸念への理解を表明した。この問題は、化石燃料累積排出に関するコンタクトグループと同じグループで議論された。このグループは、次の記述を提案し、WGはこれを採択した:緩和シナリオであるRCP2.6に基づき得られた地球システムモデルのCO2年間排出量は2050年までに1990年の排出量を下まわり、21世紀末までには、モデルの半分近くが、ゼロを多少上まわる程度の排出量となり、残りの半分のモデルでは大気中からのCO2の除去が暗示される(マイナスの排出量になる―訳者注)。

気候安定化、気候変動コミットメント、不可逆性:CO2の累積全排出量と世界の平均表面温度の変化との関係について、中国、サウジアラビア、インドは、この関係が直線的と考えるのは困難だと表明し、中国は、「ほぼ直線関係(approximately linear)」ではなく「プラスの相関関係(positively correlated)」とすることを提案、サウジアラビアもこれを支持した。英国とアイルランドは、原文を支持すると表明した。中国と米国は、温暖化と排出量について、「レベル(level)」あるいは「範囲(range)」ではなく「目標(target)」とするよう提案し、サウジアラビアもこれを支持した。CLAsは、地球平均表面温度の「変化(change)」ではなく、「反応(response)」への言及を提案した。

「人為的なCO2排出のみに起因する温暖化を、1861-1880年比で2℃以下にできる可能性を高めるには、累積排出量を1000ギガトン(GtC)以下に抑える必要がある」との文章に関し、サウジアラビアは、一貫性を持たせるため1850年を用いるよう提案し、CLAsは、一部のモデルのシミュレーションは1860年からしか開始されていないと応え、参加者は、この点を脚注に入れることで合意した。参加者は、0-1000の範囲を用いる提案で意見が分かれた。日本は、「可能性が高い(likely)」の使用に疑問を呈し、CLAsは、確率が66%以上の場合に該当すると述べた。米国は、政策規範的と解釈される可能性がある表現の使用に警告した。この問題及び温暖化目標引き下げに関する文章の検討という課題は、非公式グループでの議論に委ねられた。

非公式の議論の後、参加者は、「人為的なCO2排出のみを原因とする温暖化を、1861-1880年比で2℃以下に抑えられる確率が33%以上、50%以上、66%以上の範囲にするには、全ての人為的な排出源からのCO2累計排出量を、それぞれ0から約1560 GtC、0から約1210 GtC、0から約1000 GtCの範囲に抑える必要がある」との表現を受け入れた。多数の参加者が、この文章の方が、政策的に中立であるとして合意した。

「数世紀から千年紀の時間規模では気候変動の大部分が不可逆的である」との文章に関し、ロシアは、大気中のCO2濃度は不可逆的だが、地球温暖化は可逆的だと指摘した。この文章は、文章を多少明確化した上で採択された。

最終文書:このセクションの冒頭分は次のように記述する:GHGの排出継続は更なる温暖化並びに気候システムの全構成要素の変化をもたらす;気候変動を制限するには、相当なGHG排出量を持続的に削減する必要がある。他の主要なメッセージには次に関する情報が含まれる:多様なRCPシナリオの下での21世紀末までの世界の表面温度の変化、不確実性レベルを付す;世界の水の循環、降水、大気質、世界の海洋、北極、南極、海面上昇、炭素循環で予想される変化。さらにこの文章は次のように記述する:21世紀後半及びその後の地球表面の平均的な温暖化を決定づけるのは主にCO2累計排出量である;気候変動の大半の側面は、CO2排出が停止しても数世紀にわたり持続する。

基本的な科学的、技術的評価

WGIは、議論することなく基本評価を受け入れた。

WGI-12の閉会

WGI共同議長は、閉会の挨拶で、参加者、執筆者、WGI TSU、ホスト国、通訳、議長団、その他の者の献身と大いなる働きに感謝した。WGI会合は、9月27日金曜日、午前8時12分に閉会した。

IPCC-36の報告

IPCCのPachauri議長は、WGI-12の閉会直後、IPCC第36回会合の開会を宣言した。

IPCC-35の報告書草案

IPCC事務局長のRenate Christは、IPCC-35報告書について、パネル加盟国の提案した改正を組み込んだ改訂版の配布を想起した。(IPCC-XXXVI/Doc. 2) パネルは、本報告書を承認した。

WGI-12での行動の承認

韓国は、評価書本文での「日本海」という表現に反対し、この問題は異議が唱えられており、IPCCの表現は中立的なものにすべきだと指摘したが、日本は「日本海」は地理学上標準の名称であると述べた。韓国は、IPCC36報告書の前にこの問題を解決したいとの希望を表明した。IPCCのPachauri議長は、韓国と日本の発言と懸念を記録すると確言し、この問題はパネルの権限を越えると指摘した。

その後、パネルは、AR5 WGI SPMを承認し、その根拠となる科学的技術的評価報告書を受理したWGI-12の行動を承認した。

次回会合の時期と場所

次回のIPCC会合は、2013年10月14-18日、グルジアのバトゥミ(Batumi)で開催される。

IPCC-36の閉会

IPCCのPachauri議長は、9月27日金曜日、午前8時46分、会合の閉会を宣言した。

IPCC会合の簡易分析

北欧の日の出:IPCCのストックホルム会議

北欧の早朝、薄明りの中、ストックホルム中心部の絵のように美しい古い工業地帯で、IPCCは気候変動の科学に関する最新の報告書を採択した。ストックホルム会議に参加した116か国の政府代表は、4日間、昼夜を問わず、報告書の結論の概要を示す政策決定者向けサマリーについて、行ごとの集中審議を行った。WGI報告書は、第5次評価報告書を構成する4つの一連の報告書の中で最初の報告書である。他の3つの報告書は、影響・適応・脆弱性に関するWGII評価報告書(2014年3月に承認を受ける予定)、気候変動の緩和オプションに関するWGIII報告書(2014年4月)、統合報告書(2014年10月)である。第5次評価報告書は、2015年にUNFCCC締約国が採択する見込みの新しい合意も含め、世界の将来の気候政策に科学的根拠を提供する。

この簡易分析は、報告書の主要な結論をまとめ、SPM承認プロセスを省み、現在進められている世界の気候政策という大きな文脈の中でこの会議を位置づける。

最新の気候科学:「炭素収支(CARBON BUDGET)」の半分を使い果たした?

この会合終了時の記者会見で、国連事務総長のBan Ki-moonは、WGI報告書を「世界最大の課題に対する世界最高の科学文献」と評した。WGI報告書に対する反応は様々であり、「AR5はAR4ほどのパンチ力が詰まっていない」とコメントするものもいたが、科学的証拠が強固になり、確実性が高まり、そして/または新たな発見事項が増えたことから、報告書の主要なメッセージの中には、いくつか目を引くものがある。

人間の影響が気候系に影響を与ええていることはこれまで以上に明らかになっており、人為的な気候変動の確実性は、AR4の90%からAR5では95%に高まった。CO2、メタン、亜酸化窒素の大気濃度は、少なくとも過去80万年間に前例のない(unprecedented)レベルまで増加した。CO2濃度は、産業革命前より40%増加したが、その主な原因は化石燃料排出量であり、次に正味の土地利用変化にネットの排出量である。

WGI報告書には次の点も記述された:氷のない北極圏夏期など北極及び南極の重大変化;極端な天候現象及び気候現象の増加;海洋の酸性化;AR4以上に科学的な確実性をもって予測された海面上昇予測のさらなる引き上げ。

WGI報告書は、将来の人為的排出量に関する新しいタイプのシナリオに基づくものである、このシナリオは代表的な濃度経路(Representative Concentration Pathways (RCPs))と称され、これには、極めて低い気候強制力を招く緩和シナリオのほか、2つの安定化シナリオ、1つの極めて高いGHG排出量シナリオが含まれる。このため、政策立案者向けサマリーには、異なる気候政策を選択した場合に何が起きるか、明確で政策関連性の高い情報が含まれる。重要なことに、この報告書は、CO2の累計排出量が気温に与える影響に関する情報を提供する。このCO2累積排出量の最大値が1000 GtCを超えない場合、温暖化を2℃以下に抑制できる確率は66%である。パネルによると、既に、2011年までで531 GtCが排出された。このことは、世界に残された「炭素収支(carbon budget)」の残高が469 GtCに限定されることを意味する。

政策立案者向けサマリーは、今回初めて、特に古気候学復元研究、地球工学、気候変動の原因に関する排出量をベースとする考えなどの情報が取り入れられた。

UNEP事務局長のAchim Steinerは、この報告書の主要なメッセージをまとめ、「全てを知るわけではないが、行動をしないリスクは十分わかるだろう」と、締めくくりの記者会見で述べた。

100か国以上の気候科学コミュニケーション

これほど多くの料理人が台所にいる中で、報告書(という料理)で合意するのは容易なことではない、特にその文章が複雑な技術情報で満ち溢れ、プレナリーのような場で政府間組織が行ごとの査読を行う際にはそうである。それでも会合はかなり建設的な雰囲気となり、世界の気候変動の大きな図を示すことで、政策立案者にとり明解で読解できる報告書にしようとの真摯な意思が見られた。しかし、一部には政治的な異論が表面化し、サウジアラビアは会合期間中、科学的な結論のトーンを下げようと、不確実性を強調しようと弛まなく努力した。議論の中では、他にもUNFCCCで進められている交渉と明確に結びつけようとする動きも見られた、たとえば次のような点である:「産業革命前」とはどの期間を指すのか;地球温暖化係数(Global Warming Potential)及び地球温度ポテンシャル(Global Temperature Potential)のような尺度の質をどう表現するか;2℃以下、またはそれより低い温暖化目標達成の概念において、RCPシナリオの意味をどう論じるか。

一般のマスコミが報じた気候懐疑論者の地球温暖化の遅れという批判は、SPMのメッセージを伝えることに重点が置かれる一因となった。多くの参加者が、気候懐疑論者は正しく理解していない可能性がある、内容の中から「皮肉な形で(cynically)」一部の文を取り出している可能性があると強調した。このことは、逆に言えば、極めて慎重な議論をし、主要な結論に関する表現の推敲に時間をかけることに結び付いた。参加者は、(懐疑論者により)主張されている「15年の温暖化の停滞(15-year hiatus)」がただ一つの変数(世界の平均気温)に基づくものであり、気候系で有意となるには短すぎる期間であり、15年の期間計算でどの年度を初年とするかの選択に影響を受けやすいことを、可能な限り明解に表現する記述を見出そうと、長時間議論した。 

IPCCは、非常に多くの内部変革を行いながら、第5次評価報告書の最終段階に突入した。これまでの3年間、パネルは、第4次評価報告書にまつわる論争を受け発足したインターアカデミーカウンシル(InterAcademy Council)の第3者レビューからの提案に対応し、IPCCのガバナンスや手順で重要な変更を行ってきた。このため、これまでのIPCCの改革がこの会議でのAR5の最初の報告書の承認に、どう影響したかという疑問が出ている。改革はIPCCをこれまで以上に強力で確固とした組織にし、そのレビュープロセスを確かなものにし、不確実性の表現もこれまでより一貫性が高いものにした。パネルの透明性が増し、ストックホルムに至るプロセスでも対応性を高めているのは明らかなようだ。新しいコミュニケーションユニット、関連戦略、執筆者に対するマスコミ対策訓練でコミュニケーション能力も強化された。しかし、評価報告書中の誤謬の可能性に対応する手順など、他の変更点は、これから厳しい精査や質問の標的となる試練の時に耐えなければならない。

パリでの合意に向けた舞台作り?

ワルシャワでのUNFCCC COP 19開催まで2か月を切り、国連事務総長が2014年9月に世界の指導者を集めた気候サミットを計画する中、AR5のWGI報告書は、世界の気候政策に影響を与える絶妙のタイミングでの発表である。SPMとWGI報告書は、国際交渉や各国の国内政策の両方で、気候交渉担当者が特に必要としている科学的な指針を提供する。

ベテランの交渉担当者は、AR4が2006年と2007年のUNFCCCでの気候交渉をいかに再活性化したかを思い出す。人為的な地球温暖化確実性レベルが引き上げられ(90%から95%に)、海面上昇の予測と氷床の融解データが一層確固なものとなり、2℃目標以下に抑える「炭素収支(carbon budget)の数値」が出されたことで、WGIの結論は、他のAR5構成報告書と合わせ、2015年までに気候系への危険な人為的影響を防ぐ野心的な合意を達成するよう、UNFCCC締約国に新たな圧力をかける可能性が高い。


今後の会議予定

生物多様性条約(CBD) SBSTTA 17:科学技術助言補助機関の第17回会合では、海洋及び沿岸部の生物多様性、生物多様性と気候変動、生物多様性と生態系サービスに関する政府間プラットフォーム(IPBES)との協力などが議題に上る予定。日付:2013年10月14-18日  場所:カナダ、モントリオール  連絡先:CBD事務局  電話:+1-514-288-2220  ファクシミリ:+1-514-288-6588  電子メール:secretariat@cbd.int  www:http://www.cbd.int/doc/?meeting=SBSTTA-17

IPCC-37:IPCC 37では次の2つの手法論報告書を検討する:「2006年IPCC国別温室効果ガス・インベントリ・ガイドラインの補足書:湿地」;京都議定書の下での土地利用、土地利用変化、森林からのGHG排出量推計に関するグッドプラクティス・ガイダンス。  日付:2013年10月14-18日  場所:グルジア、バトゥミ  連絡先:IPCC事務局  電話:+41-22-730-8208  ファクシミリ:+41-22-730-8025 

電子メール:IPCC-Sec@wmo.int  www:http://www.ipcc.ch/

アフリカ気候会議2013:世界気候研究計画及びアフリカ気候政策センターが開催するアフリカ気候会議2013には利害関係者が集まり、アフリカの気候系に関する知識の現状を明らかにする。  日付:2013年10月15-18日  場所:タンザニア、アルーシャ  連絡先:Seleshi Bekele 

電子メール:acc2013@climdev-africa.org  www: http://www.climdev-africa.org/acc2013

モントリオール議定書第25回締約国会議(MOP):MOP 25では、多数の議題が審議される予定であり、この中には、重要かつ不可欠な利用に関する例外条項、ハイドロクロロフルオロカーボンの段階的廃止の加速化、及びハイドロフルオロカーボンの段階的縮小が気候に与える利益が含まれる。日付:2013年10月21-25日  場所:タイ、バンコク  連絡先:Ozone Secretariat  電話:+254-20-762-3851  ファクシミリ:+254-20-762-4691  電子メール:ozoneinfo@unep.org  www:http://ozone.unep.org

第19回UNFCCC締約国会議:COP 19、CMP 9、ADP 3、SBSTA 39、SBI 39は、ポーランドのワルシャワで開催される。  日付:2013年11月11-22日  場所:ポーランド、ワルシャワ  連絡先:UNFCCC事務局  電話:+49-228-815-1000  ファクシミリ:+49-228-815-1999 

電子メール: secretariat@unfccc.int  www:http://www.unfccc.int

山岳部の気候変動、水、災害に関する国際会議:この会議は、水文学者及び気象学者協会、SOHAM-ネパールが計画する会議。山岳部の気候変動、水、災害に焦点を当てる。日付:2013年11月27-29日  場所:ネパール、カトマンズ  連絡先:Mr. Deepak Paudel, SOHAM Nepal 

電話:+977-9841647398  電子メール:sohamconference2013@gmail.com 

www:http://www.soham.org.np/pdf/international-conference.pdf

IPCC WG II第10回会合及びIPCC-38:IPCC WGIIは、AR5のWGII報告書の承認および受理のため会合する。WGIIは、気候変動に対する社会経済システム及び自然システムの脆弱性、気候変動のプラス及びマイナスの影響結果、気候変動適応オプションを評価する。続いてIPCC-38が開催され、AR5、WGII報告書の承認を支持する。  日付:2014年3月25-29日  場所:日本、横浜  連絡先:IPCC Secretariat  電話:+41-22-730-8208  ファクシミリ:+41-22-730-8025 

電子メール:IPCC-Sec@wmo.int  www:http://www.ipcc.ch/

IPCC WG III第12回会合及びIPCC-39:IPCC WGIIIは、AR5 WG III報告書の承認と受理を行うため会合する。WG IIIは気候変動の緩和に焦点を当てる。続いてIPCC-39が開催され、WGIII報告書の承認を支持する。  日付:2014年4月7-13日  場所:ドイツ、ベルリン  連絡先:IPCC Secretariat 

電話:+41-22-730-8208  ファクシミリ:+41-22-730-8025  電子メール:IPCC-Sec@wmo.int

 www:http://www.ipcc.ch/

第3回国際気候変動適応会議:「適応の未来2014」という題のこの会議は、研究者社会と地域規模及び地球規模での気候変動適応情報の利用者間を結びつける会議である。 日付:2014年5月12-16日  場所:ブラジル、フォルタレザ  連絡先:Provia Secretariat, UNEP

電子メール:adaptationfutures2014@inpe.br www:http://adaptationfutures2014.ccst.inpe.br/

UNFCCC第40回補助機関会合:SBI 40とSBSTA 40は、2014年6月に開催される予定。  日付:2014年6月4-15日  場所:ドイツ、ボン  連絡先:UNFCCC Secretariat  電話:+49-228 815-1000  ファクシミリ:+49-228-815-1999  電子メール:secretariat@unfccc.int  www:http://www.unfccc.int

CBD SBSTTA 18:CBD SBSTTAの第18回会議では、海洋及び沿岸部の生物多様性、生物多様性と気候変動、IPBESとの関係に関する問題などが議論される予定。  日付:2014年6月23-27日(仮)  場所:カナダ、モントリオール(仮)  連絡先:CBD Secretariat  電話:+1-514-288-2220  ファクシミリ:+1-514-288-6588  電子メール:secretariat@cbd.int www:http://www.cbd.int/meetings/

CBD COP 12:CBD COP 12は、戦略計画及び愛知目標の実施に関する中期レビューを行う。この会議のテーマは、「持続可能な開発のための生物多様性」である。COP 12の直前には、生物多様性に関するカルタヘナ議定書の締約国会議も開催される。  日付:2014年10月6-17日  場所:韓国、平昌(Pyeongchang)  連絡先:CBD Secretariat  電話:+1-514-288-2220 

ファクシミリ:+1-514-288-6588  電子メール:secretariat@cbd.int 

www: http://bch.cbd.int/protocol/e-doc/?notification=2036

IPCC-40:このIPCC会合では、AR5 SYRを採択し、そのSPMを承認する。続いて、2014年12月には、SYRのコピーをUNFCCC COP 20に提出する。  日付:2014年10月27-31日  場所:デンマーク、コペンハーゲン  連絡先:IPCC Secretariat  電話:+41-22-730-8208  ファクシミリ:+41-22-730-8025 

電子メール:IPCC-Sec@wmo.int  www:http://www.ipcc.ch/

このほかの会合および最新情報については右記を参照:http://climate-l.iisd.org/
用語集
AR5
AR4
CLA
CO2      
COI
COP     
GHG     
GtC
IAC
IPCC
RCP
SPM
SREX
SRREN
SYR
TFB
TFI
TSU
UNEP
UNFCCC
WG
WMO
第5次評価報告書
第4次評価報告書
調整役代表執筆者
二酸化炭素
利益相反
締約国会議
温室効果ガス
炭素ギガトン
インターアカデミーカウンシル
気候変動に関する政府間パネル
代表的濃度経路
政策決定者サマリー
気候変動への適応推進に向けた極端現象及び災害のリスク管理に関する特別報告書
再生可能エネルギー源と気候変動緩和に関する特別報告書
統合報告書
TFI議長団
IPCC国別温室効果ガスインベントリープログラム
テクニカルサポートユニット
国連環境計画
国連気候変動枠組条約
作業部会
世界気象機関
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This issue of the Earth Negotiations Bulletin © <enb@iisd.org> is written and edited by Elena Kosolapova, Ph.D., Leila Mead, Antto Vihma, Ph.D., Ingrid Visseren-Hamakers, Ph.D. and Yulia Yamineva, Ph.D. The Editor is Pamela Chasek, Ph.D. <pam@iisd.org>. The Director of IISD Reporting Services is Langston James “Kimo” Goree VI <kimo@iisd.org>.  The Sustaining Donor of the Bulletin is the European Commission (DG-ENV). General Support for the Bulletin during 2013 is provided by the German Federal Ministry for the Environment, Nature Conservation and Nuclear Safety (BMU), the Ministry of Environment of Sweden, the New Zealand Ministry of Foreign Affairs and Trade, SWAN International, the Swiss Federal Office for the Environment (FOEN), the Finnish Ministry for Foreign Affairs, the Japanese Ministry of Environment (through the Institute for Global Environmental Strategies - IGES), and the United Nations Environment Programme (UNEP). Funding for translation of the Bulletin into French has been provided by the Government of France, the Wallonia, Québec, and the International Organization of La Francophonie/Institute for Sustainable Development of La Francophonie (IOF/IFDD). The opinions expressed in the Bulletin are those of the authors and do not necessarily reflect the views of IISD or other donors. Excerpts from the Bulletin may be used in non-commercial publications with appropriate academic citation. For information on the Bulletin, including requests to provide reporting services, contact the Director of IISD Reporting Services at <kimo@iisd.org>, +1-646-536-7556 or 300 East 56th St., 11D, New York, NY 10022 USA.
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