Linkages home
Mobile access to this event's ENB reports and more!
Earth Negotiations Bulletin
アース・ネゴシエーション・ブレティン
· · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · ·
環境および開発に関する国際交渉のレポートサービス
Format PDF
Version Anglaise
Version Japonaise
Retour à la couverture de l’IIDD
Vol.12 No.577 - 2013年6月12日 水曜日
ボン気候変動会議
2013年6月11日 火曜日

火曜日はSBI プレナリーが開催された。また、条約第6条(教育、訓練、啓発)に関するドーハ作業計画の実施を前進させるための第1回SBIイン・セッションダイアログが引続き午後に行われた。更に、SBSTAとADPの下で非公式協議が終日行われた。

SBI

SBIのChruszczow議長は、SBIは8日間の作業時間を失ったと嘆き、SBI 議題で合意に至るための試みについて概要を示し、意思決定に関する課題に対処すると保証するSBI議長ステートメントや、会合報告書に議長ステートメントを盛り込むこと、COPおよびCMPでの意思決定に関する手続き及び法律上の問題に関して新たに提案された項目を削除したSBI補遺暫定議題 (FCCC/SBI/2013/1/Add.1)採択などを含めた “ソリューション・ボックス”を提案した。また、政府間会合のアレンジという議題項目の下でCOPおよびCMPでの意思決定に関する手続き及び法律上の問題を検討するため、火曜午後の議題採択後に、SBI共同議長と副議長が座長を務めるコンタクトグループを開催すると述べ、SBIのChruszczow議長は、締約国に対して、提案したソリューションに沿って、暫定議題を採択するよう招請した。

ロシアは、その意見に反対を唱え、全ての締約国の関心事項に配慮した議題が必要だと強調し、ウクライナとベラルーシがこれを支持した。ロシアは、2013年の暫定議題をベースにした作業が2015年の “暫定的な約束を記載した暫定合意”につながるリスクがあると強調した。ウクライナは、議題項目案の根底にある問題が重要だと全ての締約国が認識しながらも、それを議題に盛り込むための合意が無いという“パラドックス” を強調した。

フィジーは、G-77/中国の立場から、同グループがSBI議長の試みと提案を支持することを表明した。また、スワジランドがアフリカン・グループの立場から、そして、ネパールが LDCsの立場から、議長案を支持した。スイスは、環境十全性グループの立場から、議長案が一部の締約国に受入れられない理由は理解し難いとした上で、議長案によって明確にこの問題が議題に位置づけられ、本件について議論したいという締約国の希望を議長ステートメントに反映させ、そうした議論のためのコンタクトグループを設置することになるのだと強調した。EUは、議長案を支持し、本件の重要性を認識した上で、これをコンタクトグループの中で討議することに前向きな姿勢を示した。

日本は、SBIの作業時間のロスは遺憾であると述べ、議長案を支持した。また、本件の重要性については“いつになく幅広い”合意が見られたとして、米国が議長案を支持し、合意の欠如により本件や他の重要課題に関するSBIの議論は停滞してしまうと強調した。オーストラリアは、SBIの作業を “進行させる”よう求めた。議長案は “素晴らしい善後策”であるとし、ニュージーランドは、ロシア、ウクライナ、ベラルーシの提起した問題を議論する意欲を示した。SBI議長のアプローチに支持を示し、カナダは、提起された諸問題が重要であり、議論の必要があるとの意見に同意した。

手続きルールについて、シンガポールは、いかなる締約国も新たに議題項目を提案する権利を有するが、議題に盛り込むにはコンセンサスが必要だと強調し、それが無ければ“UNFCCCのあらゆる会合で” 新しい議題項目を追加しようという意向が働いてしまうと主張した。さらに、新たな項目を提唱す3ヵ国が、提案を否決するか提案された項目を保留するかどうかという状況の中で、協議を継続しながら、“通常の行動プロセス”を受け入れていないことに遺憾の意を示した。シンガポールは “この難所”の解決が将来の前例となってしまうことに警戒感を示した。

SBIのChruszczow議長は、ダーバンでは、締約国が議題採択を経ずにCOPおよびCMPの作業開始を決定し、後の段階で議題採択の決議に苦労したことを思い起こし、自らの提案をあらためて表明したが、ロシア、ベラルーシ、ウクライナは反対し続けた。

ツバルは、本件に対処するためのSBI議長ルールを要請した。Chruszczow議長は、手続きルールには投票が認められておらず、SBIではコンセンサスをもって決定を下さなければならないとの意見を示した。G-77/中国は、“手続き自体が不毛である”とし、議長が “必要性”の原則を適用し、本件は“世界の国々を救うための議長の個人的な試みだ”との見解を示して、“今後の方針について小槌をたたく” よう要請した。Chruszczow議長は、会合を15分間中断することを発表した。

会合が再開されると、ロシアは、透明性や国家主権と政治的意思の重要性を強調し、UNFCCCの下での “不変の手続き上の問題”は、新たな議題項目案の背後にある根拠を示すものだと述べた。また、意思決定手続きについては検証する必要があるとし、手続きルールに関してCOP決定を作成するよう要請した。更に、必要性の原則に基づいてSBI議長が議題の決議を行うことは“いかなる法的文脈からも逸脱する”とし、コンセンサス無くして議題を採決することは手続きルールの“甚だしい侵害”であると主張した。

SBIのChruszczow議長は、議長案を採択するためのコンセンサスが得られていないことについて“SBIの作業を開始する術がない”と述べた。また、透明性と全員参加の必要性、ならびにプロセスに対する信頼と締約国の自主性について強調し、議長は締約国に奉仕する者であり、“地球が救えるかどうかは締約国次第だ”と述べた。

UNFCCCのChristiana Figueres事務局長は、COP 18では“誰もが回避することを望んだだろう”土壇場の数時間の交渉があったことを伝え、そうした状況下では締約国の権利が丸ごと聞き入れられる訳ではないと述べ、全ての締約国は、非公式会合を含めた議論の意思決定に携わるという姿勢を示してきたが、こうした議論を議題採択なく続けられることはなく、SBIの作業を開始することも不可能であると指摘した。また、Figueres事務局長は、次回の会合では一丸となってSBIの作業を検討し、締約国は条約の究極目標をタイムリーに追求していくという精神に則って、今回とは違う雰囲気で審議を開始できるよう望んでいると述べた。

SBIのChruszczow議長は、SBI プレナリーは金曜日に会合を再開して閉幕することになると述べた。

条約6条に関するドーハ作業計画の実施に関するダイアログ: 火曜の午後には、SBIインセッションダイアログが続けられた。

気候変動の訓練に関する計画・実施・評価から学んだ教訓について、Mariia Khovanskaia(中央・東ヨーロッパ地域環境センター:Regional Environmental Centre for Central and Eastern Europe)が、交渉や適応の意思決定のトレーニングを含めた “超地域”レベルでの機会について幾つか紹介した。

Zinaida Fadeeva(国連大学)は、気候変動対策に必要な幾つかの能力について指摘し、教育は変革の力を担うべきであり、単に技術的なものではなく、実践的な演習を中心とした、反射性があり自由度がなければならないと述べた。

Stelios Pesmajoglou(温室効果ガス管理協会)は、MRVの原則とプログラム設計に関するオンライン・トレーニング、GHG算定・検証に関する専門家の認定制度、IPCCガイドラインをベースにして開発中の新コース等について概要を述べた。

Marek Harsdorff(国際労働機関)は、グリーン経済への移行を制約する人的資源のギャップに対応する必要があると強調し、OJTから再教育まで幅広いトレーニングが必要であると指摘した。

また、取り組みの持続可能性や成功の評価、現在進行中のプロセスとしてのトレーニング、各国のカリキュラムにセクター別のニーズを統合させること等についても話し合いが行われた。

気候変動教育や国際協力を通じた訓練の実施強化の機会について、Yucheng Zhang(中国)は、南南協力を通じた気候変動のキャパシティビルディング強化に向けて実施している訓練プログラムを含めた中国のイニシアティブについて紹介した。EUは有数のODA及び気候資金の供与国であるとし、Tony Carritt(EU)は、途上国のキャパシティビルディング支援のためのEUのイニシアティブについて、特に貧困撲滅戦略と気候変動の統合化や適応、REDD+に関する対話の強化のためのグローバル気候変動アライアンス等を紹介した。

Moritz Weigel(UNFCCC)は、国連の諸機関の活動間の相乗効果や連携を最大化するべく、気候変動の教育、訓練、啓発に関する国連のアライアンスが2012年12月に発足したことを紹介した。また、国連参加機関の代表が条約6条の実施のために行われている具体的なプロジェクトや活動について紹介した。Rawleston Moore(GEF)は、教育・訓練の促進のため最近実施されているプロジェクトについて強調し、GEF信託基金が地球規模の環境便益を創出するために累積する活動費を賄うための資金源を提供しており、LDCFとSCCFは適応の便益を創出することを目指した追加的な適応費用を賄うための資金を提供しているのだと説明した。

また、各国のフォーカル・ポイント間のコミュニケーション手段やインタラクティブな学習プロセスを中心とした議論が行われた。

SBSTA

REDD+: 午前のREDD+に関する非公式協議では、特に、国家森林モニタリングシステムとMRV; 森林参照排出レベル及び森林参照レベル; セーフガード; 森林減少の促進要因; 炭素以外の便益等に関するテキスト素案について討議が行われた。また、条約およびセーフガードに関する情報提供に係る他の国際プロセスに基づき、途上国に対して、関連性のあるガイダンスを検討するよう促すことを議論した。多くの途上国は、“国内プロセス”を志向し、“国際プロセス”という文言に反対を唱えた。そこで“政府間プロセス” と記載する案が出されたが、ある締約国が、このように記載すれば生物多様性条約(CBD)等の諸機関のガイダンスを検討することが容易になるものの、その他の種類の機関のガイダンスは除外されてしまうと指摘した。その後、結局、同パラグラフを削除することで合意が成された。終日交渉は続けられた。

技術: 午後のコンタクトグループ会合で、気候技術センター・ネットワーク(CTCN)及びその諮問機関のモダリティー及び手続きに関する進捗報告書(FCCC/SB/2013/INF.5)について、検討が行われた。締約国は総じてCTCN諮問機関の作業を認識する同報告書を受け入れる意向を示した。

国家指定機関(NDEs)については、フィリピンがG-77/中国の立場から、また、EUが、CTCNの作業に対するNDEsの関与を確実にするよう求めた。米国は、ごく少数の締約国しか機関を指定しようという呼びかけに答えていないとし、特に非附属書I国にはNDEsの特定及び指定を奨励した。中国は、どのように締約国に指定を推進し将来的にNDEsを関与させるか検討することを提案した。日本は、先進国が指定機関を提出することになっているのか混乱が生じていると指摘し、ウガンダとともに、NDEになるための基準を明確にするよう求めた。オーストラリアは、過度に規範的になることに警戒感を示し、CTCNがどのように作業を系統化していくか決めるための時間が必要だと述べた。CTCN諮問機関の議長は、NDEの構成要素に関するガイダンスを現在作成中であり、近いうちに公表予定であると述べ、各国はNDEsの特定において柔軟性が与えられていると述べた。

共同議長が結論書草案を作成する予定だ。

廊下にて

火曜午前、疲れきった参加者でさえも、若者たちのキャンペーンや成果を高らかに謳いあげた“Youth in Action”と題されたレポートの公表に至った青年NGOの熱意に感化されずにいるのは困難だったようだ。しかし、昼食時にSBI プレナリーが開催されることが決まると、昂揚ムードは早々に萎んだ。SBI プレナリーは、ボン会合で実質的な作業に取り掛かることは不可能だという事実がもたらす意味合いと必然的な今後の影響について、多くの参加者が沈思し、動揺するという気持ちの変化が目立つセッションとなった。ある交渉官は、SBI議長が “ドーハで拙速に小槌を叩いたことで最初の混乱が生まれたのに、ここで、コンセンサスなく小槌を打つ”よう懇願している皮肉について考えており、「ワルシャワではバラバラになった事態を収束しなければならない」と、少しでも楽観的なムードを奮い立たせようという気構えを示した。

数名の参加者にとっては、 “恐ろしい火曜日”の影響の方が差し迫ったものであると見え、「今日はプロセスにとって悲しい一日だ。我々の動向に注目している世界は、最悪だと思うだろう」と悲痛な面持ちで語る参加者もあった。また、別の政府代表は、SBIの行き詰まりは 「SBSTAやADPでの順調な作業や建設的な議論に影を落としかねない」と述べた。UNFCCCのChristiana Figueres事務局長は “より良い精神で”と訴えたが、そのメッセージがどうにかして伝わり、UNFCCCプロセスが完全に麻痺することのないよう願うと話していた。

^ トップに戻る
Retour à la couverture de l’IIDD

This issue of the Earth Negotiations Bulletin © <enb@iisd.org> is written and edited by Jennifer Allan, Beate Antonich, Asheline Appleton, Rishikesh Ram Bhandary, Elena Kosolapova, Ph.D., and Eugenia Recio. The Digital Editor is Leila Mead. The Editor is Pamela S. Chasek, Ph.D. <pam@iisd.org>. The Director of IISD Reporting Services is Langston James “Kimo” Goree VI <kimo@iisd.org>. The Sustaining Donor of the Bulletin is the European Commission (DG-ENV). General Support for the Bulletin during 2013 is provided by the German Federal Ministry for the Environment, Nature Conservation and Nuclear Safety (BMU), the Ministry of Environment of Sweden, the New Zealand Ministry of Foreign Affairs and Trade, SWAN International, the Swiss Federal Office for the Environment (FOEN), the Finnish Ministry for Foreign Affairs, the Japanese Ministry of Environment (through the Institute for Global Environmental Strategies - IGES), and the United Nations Environment Programme (UNEP). Funding for translation of the Bulletin into French has been provided by the Government of France, the Belgium Walloon Region, Québec, and the International Organization of the Francophone (OIF and IEPF). The opinions expressed in the Bulletin are those of the authors and do not necessarily reflect the views of IISD or other donors. Excerpts from the Bulletin may be used in non-commercial publications with appropriate academic citation. For information on the Bulletin, including requests to provide reporting services, contact the Director of IISD Reporting Services at <kimo@iisd.org>, +1-646-536-7556 or 300 East 56th St., 11D, New York, NY 10022 USA. The ENB Team at the Bonn Climate Change Conference - June 2013 can be contacted by e-mail at <asheline@iisd.org>.

| IISD RS "Linkages" に戻る | IISDnet を訪れる | IISD RS にメールする |
© 2013, IISD. All rights reserved.