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Earth Negotiations Bulletin
アース・ネゴシエーション・ブレティン
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Vol.12 No.574 - 2013年6月8日 土曜日
ボン気候変動会議
2013年6月7日 金曜日

午前には、2020年までの野心に関して、エネルギーに焦点をあてたADPワークショップが開催され、SBIプレナリーセッションでは、議題に関する議論が続けられた。午後からは、対応措置に関するSBI/SBSTA合同イン・フォーラム専門家会合が開催され、REDD+実施支援での連携改善の必要性に関するワークショップも開催された。また、ADP非公式協議も午後から開催、SBSTAのコンタクトグループや非公式なグループ会合も終日行われた。

ADP

2020年までの野心に関するADPワークショップ: エネルギー: Houssen Alfo Nafo (マリ)が進行役を務めたワークショップでは、再生可能エネルギー拡充; エネルギー高効率化; 炭素回収貯留(CCS)など、2020年までの野心を強化するためのエネルギー改革を中心に討議された。

国際機関およびイニシアティブからの報告: 「すべての人に持続可能なエネルギーを」イニシアチブ(SE4All)のLuis Gomez-Echeverriは、すべての人にエネルギー・アクセスを確保するための投資を拡充し、2030年までに再生可能エネルギーのシェア倍増と世界のエネルギー効率の改善を行う必要があると強調し、健康や生産性向上、雇用、ジェンダーの平等などにおける目標達成という便益を引き出す上でも利害関係者の支援を動員することは不可欠だと指摘した。

国際エネルギー機関(IEA)のPhilippe Benoitは、エネルギー効率への投資の支援を増やす必要があるとし、途上国のエネルギー部門を拡大するため、特に供給側の支援の必要性を強調した。また、利害関係者を多く参加させるためには、エネルギー効率について認識し、一つのエネルギー源として評価されるべきであると説明した。

炭素隔離リーダーシップ・フォーラム(CSLF)のTrygve Riisは、CCSが締約国の排出削減目標の達成に役立つコスト競争力のある安全な技術だと指摘した。

インターベンション: 日本は、再生可能エネルギーやエネルギー効率面の障害を克服するための国内政策や行動に関するベスト・プラクティスをとりまとめるよう事務局に要請した。マレーシアは、あらゆるレベルで持続可能性を導入するための総合的な国内政策について言及した。EUは、障害を克服し、便益を提供するための措置を重視するよう提案した。イラクは、エネルギー以外のセクターには大きな排出削減のポテンシャルがあると述べた。中国は、先進国が景気後退から回復する局面が低炭素経済に移行するチャンスだと述べた。

そのほか、議論されたトピックは以下の通り。生産的な用途を含めた貧困者向けの持続可能で安価なエネルギー;持続可能なエネルギーを推進するための固定価格買取制度;エネルギー発生の一般化;CCSにおける各国の国情やファイナンスの役割;燃料やエネルギー・ミックスを決定する上での市場の役割;TECとCTCN、その他の国際ネットワーク間の連携;再生可能エネルギーのコベネフィット等。また、一部の締約国が、再生可能エネルギーとして何をカウントするかというイデオロギー的な姿勢を回避するよう要請した。

ADP非公式協議: 午後のADP非公式会合では、現実的な方向での進め方について様々な意見が出された。締約国からの具体的な意見提出が有益な前進策であるというのが大方の見方であった。また、いくつかの締約国が具体的な意思決定に向けた時間と場を提供するため運用方法を変える必要があると述べた。ワークショップやラウンドテーブルが所定のトピックについて締約国が“解剖”できる安全な環境であるとの意見が出されたが、締約国が個々のポジションに戻ってしまうリスクを避けるため複数の方式の組合せの可能性についての言及もあった。

SBI

SBI議長Chruszczowは、ロシア、ウクライナ、ベラルーシから提案のあったCOP及びCMPでの意思決定に係わる手続きと法的問題に関連した議題項目を取り上げるよう促した。

フィジーは、G-77/中国の立場から、「政府間のアレンジ」という議題項目の下でこれを取り上げることを提案した。今後の方策として、EUは、政府間のアレンジの下の項目に含めるとともに、提案された項目を今後取り上げるとの再保証をつけて注釈つきの議題の中にも入れることを提案した。あるいは、正式採択を経ずに、この議題の下で作業を開始し、翌週後半に議題問題について改めて討議するという代案も提案した。

ロシアは、自国の案が手続きルールに沿っていると指摘した。G-77/中国は、数日の非公式な議論の後でも議題採択について“まったくコンセンサスが形成されていない”とし、どのような法的なオプションが利用できるのか明確にするよう求めた。Chruszczow議長は、SBIが議題について決定するには、コンセンサスを経るのが唯一の方法であるとし、議長としては議事次第について決定を行えるものの実質的な内容について決めることはできないと述べた。

中国は、議長がSBIおよび並行して公式あるいは非公式協議を行い諸提案を検討するための作業開始の決定を行うよう提案した。

G-77/中国は、議事次第を作成し、中国提案に則り、議長に裁定手続きを行うよう要請した。Chruszczow議長は、発言者リストに記載された政府代表に各々のインターベンションを開始するよう決定を下した。G-77/中国が本件を訴え、採決がとられ、ロシアが発言者リストを元に進行する案を支持したが、過半数の締約国が棄権した。

ロシアは、透明性を確保し、意思決定を強化するため、この先の手続きの透明性が必要だと主張し、提案された議題項目の議論によって、「コンセンサス」の概念や選出された公務員の役割、投票など “システム上の重要項目”を取り上げられるのだと述べた。

ツバルは、AOSISの立場から、SBIがCOPの手続き問題を討議する権能を有するかは曖昧な法律問題であるとの見方を示した上で、オプションが非公式に提出されていることを踏まえ、議長がプレナリーを一時中断させ、提案された議題項目をどのように取り上げるべきか1時間ほどのオープンエンドな議長フレンズ会合を招集するよう提案した。同案に対する締約国の合意を受け、Chruszczow議長は、「政府間アレンジ」の議題項目の下で、ロシア、ベラルーシ、ウクライナの関心事項を取り上げるべきか、その場合、どのように取り上げるべきかという問題を議論することがフレンズ会合の目的となると改めて確認した。

SBSTA

REDD+実施支援での連携改善の必要性に関するワークショップ: このワークショップは、Madeleine Diouf (セネガル) と Keith Anderson (スイス)が共同議長を務めた。

各国のプレゼンテーション: パプアニューギニアが、熱帯雨林諸国連合の立場から、COPの下にREDD+委員会を設立することを提案し、多国間イニシアティブに関するガイダンス提供、支援要請の管理、提出されたレポートの評価とりまとめ等を委員会の機能として掲げた。適切な支援提供と動員の推進の違いや、UNFCCC外の機関から得た教訓について質問が挙がり、それに対しては、委員会を資金メカニズムではなく、支援の調整機関として想定しているとの意見を繰り返した。

米国は、支援を調整するための支援国の取り組み事例について紹介した。今後の新たな制度として提案された諸機能の多くは既に実現しているとし、REDD+の支援に対するガイダンス提供の場としては補助機関がふさわしいと述べた。その他の論点としては、UNFCCCの下での調整作業の価値; 実施の障害対策への支援策定; 支援へのアクセスの課題などが挙げられたが、これに対しては、特に「資金が動き始めている」と述べ、懸案のSBSTA作業の完了を求めた。

ブラジルは、REDD+向けの成果ベースの制度を構築する上でGCFが中心的な役割を担うよう求め、基金からは固定された炭素の金銭価値ではなく、衡平性に基づいて資金を手当てすべきだと強調した。GCFを制度の中心に据えて設計すべきかどうかという問題や即応段階での資金供与がニーズをベースに実施できるかという問題などが疑問点として挙がった。

フィリピンは、ASEANの立場から、今後の統治体制を模索する案を受入れると表明し、事務局が暫定ベースで管理することができるREDD+支援と行動のための仮登録簿やデータベースへの支持を示した。

その後の議論で、多くの途上国が、途上国の森林緩和活動を調整するために必要ないくつかの機能を指摘し、支援ネットワークの効率化; 手続きの簡素化; 資金の公平な分配の実現、ならびに諸基準の整合とアクセスの衡平性等があると述べた。多くの先進国が、REDD+ 活動の連携を確実にするという目的で既存の制度の強化と効率化を図る案を支持した。

SBSTA/SBI

対応措置: 経済モデルと社会経済トレンドに関するイン・フォーラム専門家会合: アルゼンチンは、G-77/中国の立場から、各国のユニークな特徴を把握する変数を調節し、福祉やGDP、雇用、投資、貿易などの指数を検証することを強調し、モデリング・ツールの配布、モデリング開発での協同、フォーラムでの評価共有、国内レベルでモデリング・ツールを作成するためのプログラム促進などを提案した。

排出削減による健康管理に関連した貯蓄の議論で、WHOのBettina Menneは、特に住宅関連のエネルギー効率が肺病の減少に、 “よりアクティブな”交通が肥満対策に、畜産物の消費低減が心臓血管病の減少に効果があると述べた。

気候変動・貿易・持続可能なエネルギーに関するグローバル・プラットフォーム (ICTSD)のJoachim Monkelbaanは、化石燃料補助金を撤廃することによって排出量を減少させられるが、それが直接的に再生可能エネルギー産業を創造するものではないと述べた。

経済構造研究所(GWS)のChristian Lutzは、特に、社会経済トレンドや国際エネルギー価格の歴史的な推移、世界金融危機などによる不明確さに比べれば、対応措置による経済的な影響は小さいと述べた。

イースト・アングリア大学のAnnela Anger-Kraaviは、慎重に設計・調整された政策ポートフォリオは世界経済に資するもので、国際協調や措置のポートフォリオ、経済の構造変化が必要であると強調した。

議論: 途上国は発表されたプレゼンテーションの妥当性に疑問を呈し、マンデートについては焦点が欠けていると指摘した。米国は、それに反対の意見を示し、対応措置によるプラスの影響については多くの研究で示されていると言及した。いくつかの締約国が、専門家に対して、条約の諸原則に合致した仮説を利用するよう要請した。また、モデリングには幾つかの課題があることが留意された。

廊下にて

ボン会議5日目(Day V)は、投票(voting)の頭文字でもある ”V” が目立つ一日となった。SBI議長に、ロシア、ウクライナ、ベラルーシから提案された議題項目に関する更なるインターベンションを許可させる議長決定を訴える投票には、“前代未聞”との声があがった。しかし、ベテラン気象交渉官によると、UNFCCCの交渉の中でこうした投票が行われたのは実は初めてのことではないとのことで、COP 2では事務局の設置場所について投票が行われた記憶が思い出された。廊下では、その後の気候プロセスにおける投票について賛否両論がまきあがった。ある政府代表は、投票問題が“全員で一丸となって強く取り組むべきときに、手続きの面から勝者や敗者をつくる危険な前例”となってしまうのではないかと危ぶむ声もあると指摘していた。

夕方から開催された議長フレンズグループ会合は、この件について議論するものだったが、参加者の話では、友好的な解決策を出しあぐねたようだ。「政府間アレンジ」の議題項目の下で正式なサブ項目として提案を検討する案; 脚注として記載する案; 注釈議題の中に詳細なテキストを追加する案など幾つかのオプション等が議論のテーブルにあがったが、現時点では単なる議題の論議以上に議論すべきことは遙かに多い事は多くの目に明らかである。また、提案者の真意について、様々な憶測があがったが、最終的な結末についても取り沙汰されていた。ある政府代表は、「どんな決定が下されても、それで締約国が妥当性、ひいてはCOP決議を遵守する必要性に対して疑義を呈するような前例にしてはいけない」と断言した。
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This issue of the Earth Negotiations Bulletin © <enb@iisd.org> is written and edited by Jennifer Allan, Beate Antonich, Asheline Appleton, Rishikesh Ram Bhandary, Elena Kosolapova, Ph.D., and Eugenia Recio. The Digital Editor is Leila Mead. The Editor is Pamela S. Chasek, Ph.D. <pam@iisd.org>. The Director of IISD Reporting Services is Langston James “Kimo” Goree VI <kimo@iisd.org>. The Sustaining Donor of the Bulletin is the European Commission (DG-ENV). General Support for the Bulletin during 2013 is provided by the German Federal Ministry for the Environment, Nature Conservation and Nuclear Safety (BMU), the Ministry of Environment of Sweden, the New Zealand Ministry of Foreign Affairs and Trade, SWAN International, the Swiss Federal Office for the Environment (FOEN), the Finnish Ministry for Foreign Affairs, the Japanese Ministry of Environment (through the Institute for Global Environmental Strategies - IGES), and the United Nations Environment Programme (UNEP). Funding for translation of the Bulletin into French has been provided by the Government of France, the Belgium Walloon Region, Québec, and the International Organization of the Francophone (OIF and IEPF). The opinions expressed in the Bulletin are those of the authors and do not necessarily reflect the views of IISD or other donors. Excerpts from the Bulletin may be used in non-commercial publications with appropriate academic citation. For information on the Bulletin, including requests to provide reporting services, contact the Director of IISD Reporting Services at <kimo@iisd.org>, +1-646-536-7556 or 300 East 56th St., 11D, New York, NY 10022 USA. The ENB Team at the Bonn Climate Change Conference - June 2013 can be contacted by e-mail at <asheline@iisd.org>.

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