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Earth Negotiations Bulletin
アース・ネゴシエーション・ブレティン
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Vol.12 No.570 - 2013年6月4日 火曜日
ボン気候変動会議
2013年6月3日 月曜日

ボン気候変動会議は月曜日に開会した。午前中と午後、実施に関する補助機関(SBI)および科学上及び技術上の助言に関する補助機関(SBSTA)の開会プレナリーが開催された。

SBI

組織上の問題: SBI議長のThomasz Chruszczow(ポーランド) は、会合開会にあたり、SBIは「今こそ、ここで進展を遂げる必要がある」と強調し、締約国に対し2015年に目を向けるよう求めた。

UNFCCC事務局長のChristiana Figueresは、京都議定書のドーハ改定書を最初に批准する締約国となったアラブ首長国連邦を称賛し、他の諸国もこれにならうよう推奨し、この改定文書の発効には143カ国の承認証書が必要だと指摘した。

補足暫定議題書(FCCC/SBI/2013/1/Add.1)に関し、ロシアは、ベラルーシおよびウクライナと共に、「手順、規範、原則に関する国連のシステムをUNFCCCに適用する場合の欠陥」に対応するため、COPおよびCMPの意思決定に関する手順と法的問題という追加議題項目を導入するとの提案に焦点を当てた。

フィジーはG-77/中国の立場で発言し、暫定議題書(FCCC/SBI/2013/1)に基づく議事進行を提案した。EUは、手順規則の採択の重要性を認識し、SBIはこの規則を採択する立場にないと強調した。

議長のChruszczowは、SBIが補足的暫定議題書(FCCC/2013/1/Add.1)を採択することなく、これに基づく作業を開始し、SBI副議長に対し、ロシア、ウクライナ、ベラルーシの提案に関心を持つ締約国と非公式協議を行うよう求めることを提案した。同議長は、SBIはその後で議題書採択の議論に戻れると付け加えた。

事務局は、補足議題書に問題があれば、締約国は提案された補足項目を含めるかどうかについて協議する一方、暫定議題書を採択せずに、その下で議論を進めることができると助言した。

ロシア、ベラルーシ、ウクライナは、議題書の採択なしでの作業開始に反対した。議長のChruszczowは、意見の一致がないとして会議を中断し、代表団の長に対し、この項目で議長と協議するよう求めた。

午後、Chruszczow議長は、非公式協議で二つの提案が出てきたと報告し、手順問題の協議を政府間会合のアレンジに関する議題項目に含めるとの同議長の提案は多数の締約国の承認を得ていないと指摘した。同議長は、その後、補足暫定議題書の公式な採択は行わず、この問題の議論を参加性の高い協議に委ねる一方、この議題書に基づく作業を開始するとのG-77/中国の提案について、検討するよう締約国に求めた。ロシア、ベラルーシ、ウクライナは、これに反対した。議長のChruszczowは会合を中断し、締約国に議論の継続を求めた。

SBSTA

組織上の問題:SBSTA議長のRichard Muyungi(タンザニア)は、会議を開会した。その後、締約国は、議題書および作業構成書(FCCC/SBSTA/2013/1)を採択した。

開会ステートメント:フィジーはG-77/中国の立場で発言し、特に隔年更新報告書(BURs)のガイドラインは既存の国内システムや能力に則り構築されるべきであり、国内レベルでは第三者による検証の自主的な利用を認めるべきだと強調した。

EUは、全てのSBSTA議題項目、特に緩和と適応の両方を進展させる可能性がある部門として、農業部門での進展を求めた。

スワジランドはアフリカングループの立場で発言し、ナイロビ作業計画(NWP)の進展の必要性、そして食糧安全保障を強化し、耐性を高めるための農業の議論に焦点を当てた。

オーストラリアはアンブレラグループの立場で発言し、市場ベースの手法および非市場ベースの手法に関する作業計画での進展を求めた。

韓国は環境十全性グループ(EIG)の立場で発言し、多様な手法の枠組みに関する決定書、及びCOP 19でパイロットフェーズを設置するための新しい市場ベースメカニズムに関する決定書を求めた。

ネパールはLDCsの立場で発言し、特にNWPに関する「具体的な成果」、CTCNとTEC間の制度アレンジの最終決定、レビューでの科学の役割確保に焦点を当てるよう求めた。パプアニューギニアは熱帯雨林諸国連合の立場で発言し、次の作業の最終決定を求めた:測定・報告・検証(MRV)、各国の報告書作成、結果ベースの行動に対する支払い。同代表は、REDD+委員会の設立を支持した。

ボリビアは米州ボリバル同盟(ALBA)の立場で発言し、脆弱性は技術、資金、キャパシティビルディングの支援提供と結び付く「最重要課題」であると述べた。

タイは同様の意思を持つ途上国の立場で発言し、附属書I諸国の野心に関するドーハの成果には「極めて失望した」と述べた。同代表は、NAMAsが途上国に新たな義務を負わせるものであってはならないと強調した。

チリは独立中南米カリビアン諸国連合(AILAC)の立場で発言し、市場手法および非市場手法での進展を求めた。

インドは、ブラジル、南アフリカ、インド、中国(BASIC) の立場で発言し、次を求めた:IPRsでの進展;適応にのみ注目する農業部門の議論;COPによるICAOとIMOへのガイダンス提供。

今こそ気候正義を(CLIMATE JUSTICE NOW)は、炭素取引は環境十全性という試験に合格していないとし、市場メカニズムは環境面でも社会面でも欠陥があると述べた。

気候行動ネットワークは、新しい市場メカニズムの議論に環境十全性を反映させるべきだとし、二重計算に警告を発した。

気候変動に関する国際先住民フォーラムは、次の点を求めた:森林及び土地に関する先住民の権利の尊重;全てのREDD+の段階における先住民の全面的かつ効果的な参加の確保。

締約国は、その後、SBSTA議題項目を議論するよう求められた。

制度アレンジを含めた途上国の森林部門での緩和行動支援に関する協調:本項目(FCCC/SB/2013/MISC.3 & Add.1)において、マラウィはLDCsの立場で発言し、新たな組織を設置すべきでないと述べた。米国は、ドーハでの決定書は締約国の意見提出とワークショップ開催を義務付けたに過ぎないと述べた。同代表は、REDD+の制度を検討するのは時期尚早だと付け加えた。カメルーンは中央アフリカ森林委員会(COMIFAC)の立場で発言し、条約の下でのREDD+の制度設立を支持した。ガイアナは、ドーハのマンデートは「ワークショップだけでなくプロセス」を立ち上げることだと述べた。Madeleine Diouf(セネガル)とKeith Anderson(スイス)がSBI/SBSTA合同コンタクトグループの議長を務める。

農業:ウルグアイは、農業部門は増加する人口の需要を満たす必要があることから、この部門からの排出量は減少しない可能性があると、締約国は認識すべきだと述べた。マラウィは、この問題について、REDD+関係も含めた総合的な議論をするよう締約国に求めた。ガンビアはLDCsの立場で発言し、ドーハで提案された文書案を用いた議論を提案し、ツバル及びタンザニアと共に、緩和ではなく適応に焦点を当てるよう求めた。Hans Åke Nilsagard(スウェーデン)とEsther Magambo(ケニア)がコンタクトグループの議長を務める。

条約での手法論問題:隔年報告書および国別報告書のレビューガイドライン改定の 作業計画:この議題項目(FCCC/SBSTA/2013/INF.2)について、ネパールはLDCsの立場で発言し、透明性と検証可能性に焦点を当てた。同代表は、途上国への支援を求め、そうすれば途上国のものが「専門レビュー者(expert reviewers)」になれると述べた。Rittaa Pipati(フィンランド)とQiang Liu(中国)がコンタクトグループの議長を務める。

国際航空輸送および海上輸送の排出量:この項目(FCCC/SBSTA/2013/MISC.15)の下、国際海事機関(IMO)のAstrid Dispertは、新造船舶に対する新しいエネルギー効率化措置義務が最近発効したと報告した。

キューバは、アルジェリア、アルゼンチン、ブラジル、中国、エクアドル、エジプト、マレーシア、ニカラグア、フィリピン、サウジアラビア、ベネズエラ、タイ、パキスタン、ウルグアイ、シェラレオネ、パラグアイ、インド、ボリビアを代表して発言し、中国の支持を得て、国際民間航空機関(ICAO)及びIMOを指導すべき要素について説明し、これには次のものを含めると述べた:京都議定書2.2条(国際輸送における附属書I締約国の排出量削減);共通するが差異ある責任(CDBR)の原則の尊重;先進国の義務と途上国の義務の法律上の区別の認識。同代表は、ICAOにおける市場ベースメカニズムの議論は全て自主的かつ相互合意に基づくべきだと強調した。中国は、市場ベースメカニズムはユニラテラルな措置を多国間プロセスに結び付けてはならないと付け加えた。

日本は、技術協力に関するIMOの決定書では、締約国がCDBRを「認識する(cognizant)」と記述していると指摘し、船舶の場合、法的行政権が複雑であるとして、船舶に対するCBDRの適用に反対した。韓国は、過剰な負担に警告し、ユニラテラルな措置は国際協力を損ねる可能性があると述べた。

シンガポールは、ICAOおよびIMOは適切な技術専門性を持っており、この部門での排出量を制限し、成長を持続する措置を策定する「最も適格な組織」であると述べた。オーストラリアは、ICAOとIMOは、組織独自の原則や規定を有すると述べた。議長のMuyungiがこの問題に関する協議を行う。

京都議定書の下での手法論問題:決定書2/CMP.7から4/CMP.7及び1/CMP.8への影響:この問題(FCCC/SBSTA/2013/INF.3, FCCC/SBSTA/2013/MISC.1, Add.1& 2)に関し、セントルシアはAOSISの立場で発言し、第2約束期間に関する規則および手順を網羅する決定書が必要だと強調した。マラウィはLDCsの立場で発言し、マラケシュ合意を損ねることに警告する一方、この問題に関する決定書を支持した。

市場メカニズム及び非市場メカニズム:多様な手法の枠組み:この問題(FCCC/SBSTA/2013/MISC.11, Add.1 and MISC.16)に関し、セントルシアはAOSISの立場で発言し、断片的かつ分権的な手法に警告を発した。ツバルはLDCsの立場で発言し、京都議定書の柔軟性メカニズムから学ぶ必要があり、現在の取引システムを阻害することは避ける必要があると強調した。コンタクトグループの議長は、Giza Gasper Martins(アンゴラ)とMartin Cames(ドイツ)が務める。

非市場ベース手法この議題項目(FCCC/SBSTA/2013/MISC.12, Add.1 and MISC.13)の下、セントルシアはAOSISの立場で発言し、非市場手法は緩和コストが低く、非永続性のリスクがあり、データの信頼性が低い状況では有用であると指摘した。同代表は、密接に関係する小議題項目のそれぞれに対し、別なコンタクトグループ会合を開催することに懸念を表明した。コンタクトグループの議長は、Eduardo Sánchez(チリ)とNatalia Kuszko(ウクライナ)が務める。

新しい市場ベースメカニズム:この議題項目(FCCC/SBSTA/2013/MISC.9, Adds 1&10)の下、ツバルはLDCsの立場で発言し、提案されたメカニズムの全てに対する比較可能な適格性の役割を強調した。セントルシアはAOSISの立場で発言し、環境十全性を確保する必要性、緩和野心の引き上げをオフセットする以上の行動をとる必要性を強調した。コンタクトグループの共同議長は、Colin Beck(ソロモン諸島)とLaurence Mortier(スイス)が務める。

その他の議題項目:下記の議題項目が短時間議論され、更なる審議のため、コンタクトグループまたは非公式協議に回された:

  • ナイロビ作業計画;
  • REDD+に関する手法論ガイダンス;
  • 対応措置実施の影響;
  • 技術移転、技術開発、技術メカニズムの実施;
  • 研究および体系的観測;
  • 国内支援を得たNAMAsの国内MRVに関するガイドライン;
  • 附属書I締約国の年間インベントリに関するUNFCCC報告ガイドラインの改定;
  • 温室効果ガスのデータインターフェーズ;
  • 土地利用・土地利用変化及び林業(LULUCF);
  • 枯渇森林;
  • 2013年-2015年レビュー;
  • 先進国経済全体の数量化された排出削減目標の明確化に関する作業計画;
  • 緩和の科学、技術、社会経済の側面;
  • 他の国際機関との協力

廊下にて

2つのSBプレナリーの話では、その雰囲気が大きく異なっていた。SBSTAは、一部のものが望んだよりは遅かったかもしれないが、スムーズに進行した、その一方、SBIプレナリーは、交渉トラックで一歩を踏み出すか踏み出さないうちに中断した。全体的にみると、おそらくはSBIの手順問題での最新の論争を原因とする進展のなさに、焦燥感が感じられたが、これはあるいは退屈感でもあったろう。2名の参加者は、「集中した前向きな(focused and productive)」SBI会合を希望していたことから、このような展開は「失望」であると評した。

ある楽観的な参加者は、「まだ初日に過ぎない」と指摘したが、他のものは「この分では2015年までに合意に達せない」恐れがあると表明した。レセプションに向かう参加者の一部は、SBIでの行き詰まり克服には、SBI議長の助言に従い、「過去の悪霊から解き放たれる」のが最善だろうと発言した。

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This issue of the Earth Negotiations Bulletin © <enb@iisd.org> is written and edited by Jennifer Allan, Beate Antonich, Asheline Appleton, Rishikesh Ram Bhandary, Elena Kosolapova, Ph.D., and Eugenia Recio. The Digital Editor is Leila Mead. The Editor is Pamela S. Chasek, Ph.D. <pam@iisd.org>. The Director of IISD Reporting Services is Langston James “Kimo” Goree VI <kimo@iisd.org>. The Sustaining Donor of the Bulletin is the European Commission (DG-ENV). General Support for the Bulletin during 2013 is provided by the German Federal Ministry for the Environment, Nature Conservation and Nuclear Safety (BMU), the Ministry of Environment of Sweden, the New Zealand Ministry of Foreign Affairs and Trade, SWAN International, the Swiss Federal Office for the Environment (FOEN), the Finnish Ministry for Foreign Affairs, the Japanese Ministry of Environment (through the Institute for Global Environmental Strategies - IGES), and the United Nations Environment Programme (UNEP). Funding for translation of the Bulletin into French has been provided by the Government of France, the Belgium Walloon Region, Québec, and the International Organization of the Francophone (OIF and IEPF). The opinions expressed in the Bulletin are those of the authors and do not necessarily reflect the views of IISD or other donors. Excerpts from the Bulletin may be used in non-commercial publications with appropriate academic citation. For information on the Bulletin, including requests to provide reporting services, contact the Director of IISD Reporting Services at <kimo@iisd.org>, +1-646-536-7556 or 300 East 56th St., 11D, New York, NY 10022 USA. The ENB Team at the Bonn Climate Change Conference - June 2013 can be contacted by e-mail at <asheline@iisd.org>.

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