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アース・ネゴシエーション・ブレティン
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Vol.12 566号 - 2012年12月7日 金曜日
ドーハ気候変動会議

2012年12月6日 木曜日

午前中、AWG-KP閉会プレナリーが開催された。木曜日一日を通して、COP 18およびCMP 8のハイレベルセグメントが開催された。COP、CMP、ADP、AWG-LCA、AWG-KPの下では多様なコンタクトグループおよび非公式協議が開かれた。夕方にはCOP議長の非公式進捗状況報告プレナリーが開催された。

進捗状況報告プレナリー

夕方の非公式進捗状況報告プレナリーで、AWG-KP議長のDioufは、AWG-KPは木曜日午前中で作業を終了させたと報告した。

AWG-LCA議長のTayebは、全ての要素で十分な進展があったと報告する一方、スリム化が必要な分野があると指摘した。同議長は、「今夜のどこかの時点で(by some time tonight)」全ての要素を一つの文書にまとめたいとの希望を表明した。

ADP共同議長のDovlandは、決定書案および結論書案に関する共同議長の改定案を議論した非公式協議について報告した。同共同議長は、締約国はAWG-KPとAWG-LCAに焦点をあて、木曜日午後のADP閉会プレナリーの開催が持ち越しとなっているとの観測を示した。同共同議長は、ADPは2015年までの合意達成、2020年までの野心ギャップへの対応について、軌道に乗っているという強力なシグナルを送るとの確信を表明した。

Luis Figueiredo Machado (ブラジル)は、AWG-KPの保留問題および成果文書(FCCC/KP/AWG/2012/L.3)を議論するため、Bård Solhjell (ノルウェー)と共に行った閣僚アウトリーチ会議について報告した。同代表は、いくつかのグループで協議を続けるつもりであると指摘した。

Mariyam Shakeela (モルディブ)は、 Bruno Oberle (スイス)と共に、資金について多様な地域グループと協議し、締約国と非公式な会議を開催したと報告した。同代表は、締約国は文章のインプットを提供するよう求められ、草案文書を作成しているところであると述べた。

Mark Dreyfus (オーストラリア)とFatou Gaye (ガンビア)は、締約国は報告書ガイドラインに関する合意達成に近づいていると報告した。

Edna Molewa (南アフリカ)は、損失と損害に関する非公式閣僚協議について報告した。同代表は、メカニズムのような制度アレンジ設置の可能性が主要政治問題の中心になっていると述べた。

Maria del Socorro Flores (メキシコ)は、CTCN諮問理事会の構成に関する非公式協議の進展について報告し、金曜日までに合意に達してほしいとの希望を表明した。

アルジェリアはG-77/中国の立場で発言し、ドーハの成果の3本柱に焦点を当てた:全ての附属書I締約国が高い野心レベルを持てる野心的な第2約束期間;AWG-LCAの下での資金;ADPの下での全要素のバランスの取れた扱い。

スワジランドはアフリカングループの立場で発言し、バリ行動計画の全ての一連の問題に対応する文章を求め、2014年より前に野心規模を拡大できる第2約束期間を求めた。スイスはEIGの立場で発言し、締約国が希望する全てのものを達成できるとは限らないと指摘し、次のことを求めた:第2約束期間の環境十全性を確保するような余剰AAUs繰越の解決策;早期開始資金で学んだ教訓に則る;2020年での資金の道筋をつける。

オーストラリアはアンブレラグループの立場で発言して、更なる閣僚の参加を支持し、第2約束期間での市場メカニズムへのアクセスに関し合意するよう促し、AWG-LCAの下での議論を終了させ、これまでの達成事項を認識し、実施に向け動くよう求めた。

ナウルはAOSISの立場で発言し、環境十全性を強調し、AOSISは、「信念を失ってはいない(has not lost faith)」とし、「ここへ来た時に持ってきたものよりも良いものを持ってここを離れ(we leave with something better than what we came with)」られるよう引き続き努力すると述べた。

EUは、AWG-LCAの結論書作成作業を加速する必要があると強調し、COP議長が木曜日夜にAWG-LCA議長に対し同グループの作業を終了させるよう求めたことを支持した。ガンビアはLDCsの立場で発言し、第2約束期間では、環境十全性を確保し、規則ベースの体制を考慮に入れ、約束をする附属書I締約国に柔軟性メカニズムへのアクセスを限定することが重要であると強調した。チリはAILACの立場で発言し、締約国は「2015年までの法的拘束力のある合意という里程標を実現する」との確信を表明した。

COP議長のAl-Attiyahは、「パッケージの要素の一つ一つがまとまってきている」との観測を示し、参加者に対し、共通の立場を見出すため一層努力するよう求め、閣僚に対し、木曜日夜に作業を終了させ、金曜日には明確な政治的判断をくだすよう求めた。同議長は、金曜日に非公式な進捗状況報告会議を開催すると述べた。

AWG-KP閉会プレナリー

木曜日午前中、AWG-KP議長のDioufは、AWG-KPの下での交渉推進を目的に、自身の提案(FCCC/KP/AWG/2012/CRP.3)をスリム化するため、木曜日早朝まで作業が行われたと報告した。同議長は、閣僚に明確なオプションを示す目的で行われた作業の結果が、CMPの採択に向けCMPに送るべく提案されているAWG-KP作業成果に関する結論書草案 (FCCC/KP/AWG/2012/L.3)に盛り込まれたと説明した。

アルジェリアはG-77/中国の立場で発言し、2013年1月1日に始まる京都議定書の野心的な第2約束期間の運用開始、附属書I締約国の野心的なQELROsの約束などの保留問題に注目した。同代表は、LDCsの立場で発言したガンビアと共に、柔軟性メカニズムへのアクセスを第2約束期間の下で約束をする附属書I締約国に制約する決定書を求めた。さらにLDCsは、野心的な5年間の第2約束期間の暫定適用を支持した。

スワジランドはアフリカングループの立場で発言し、閣僚が必要な政治決定を行えることを希望すると表明した。同代表は、第2約束期間は次のものであるべきと述べた:余剰AAUsの繰越を排除する;第2約束期間のQELROsを約束する締約国のみが柔軟性メカニズムに参加できる;約束期間開始後2年以内に緩和野心を引き上げるメカニズムを含める。

EUは、締約国に提示された文書はドーハにおいてAWG-KPが実現すると期待されるバランスの取れた成果に貢献することを示していると強調した。同代表は、第2約束期間の約束を行う全ての締約国が市場メカニズムに中断なくアクセスできるよう確保する必要があると指摘し、現在の文章はこの懸念にも対応していると指摘した。EUは、附属書B締約国が第2約束期間のQELROsを強化する可能性について、G-77/中国が提案した野心メカニズムを探求する意思があると指摘した。同代表は、余剰AAUsの繰越問題の重要性を強調したが、2013年から2020年の間では、そのようなAAUsの需要は最小限にとどまると指摘した。

オーストラリアはアンブレラグループの数カ国の立場で発言し、多数の問題で意見が集約されていると指摘し、合意が必要な主要要素には8年間の約束期間や市場メカニズムへの参加拡大などがあると強調した。同代表は、AWG-KPは「より広範な共有努力の一環(part of a much broader, shared endeavor)」であると強調した。

フィリピンは、自国でのボーファ台風の影響に注目するよう求めた。同代表は、締約国に対し、「今年を我々が望む未来に責任を持つ勇気を見出す年にする」ためには、「直面しているありのままの現実に目を開く」よう訴え、参加者に対し、「我々でなければだれがするのか?今でなければいつするのか?ここでしなければどこでするのか?」と問うた。

スイスはEIGの立場で発言し、ドーハでの議定書改定案の採択が第2約束期間への切れ間のない移行を確保することだと述べた。同代表は、次のことが必要であると強調した:第1約束期間での余剰AAUsの繰越を制限することで第2約束期間の環境十全性を確保する;QELROsを約束しない附属書I締約国のCDM参加を認める。同代表は、フィリピンの人々との連帯感を表明し、ボリビアも同様に表明した。ボリビアはフィリピンの現在の状況は「より頻繁に起きうると予想されることを証明するものだ」と述べた。ボリビアは、「空約束」に警告を発し、野心レベルの低さは一部のものにとり「死刑(death sentence)」を意味すると述べた。同代表は、自主的な約束という考えに反対し、先進国は7年の間に野心レベルを引き上げられなかった、「なぜ今になって先進国を信じなければならないのか」と述べた。

セントルシアはAOSISの立場で発言し、特に次の点を求めた:5年間の約束期間;附属書 I締約国がプレッジの上限かそれを超えるものへ動き、プレッジの条件を排除する;ドーハで採択される議定書改定案を暫定的に適用する;柔軟性メカニズムへの参加を第2約束期間の約束をする附属書I締約国に限定する。同代表は、野心メカニズムに関するG-77/中国の提案がAWG-KP文書に入っていないと指摘し、この提案は「机上に残っている」との同代表の見解を強調し、このメカニズムは遅くとも2014年までに「実を結ぶ(bear fruit)」べきだと強調した。

AWG-KP議長のDioufは、AWG-KPの作業に関する報告書をCMPに回すよう提案した。AOSISは、次の項目のセクションを含めた文書の一部を括弧書きにするよう要請した:緩和約束を持つ締約国に関する議定書附属書Bの改定;柔軟性メカニズムへの参加の適格性に関する文章;AWG-KPのマンデート達成および同部会の作業の結論書に関する文章。締約国は、AOSISが口頭で改定したAWG-KPの作業成果 (FCCC/KP/AWG/2012/L.3)を、CMPの審議と最終決定のためにCMPに回すことで合意した。

議長のDioufは、CMPに送られた文書の法律上のレビューを行うグループを結成するとの早期の合意を想起し、このレビューで実質的な審議が再開されることはないと述べた。同議長は、このグループは全ての地域グループとSIDSのメンバーで構成されると述べ、この法律上のレビューの結論に基づき何らかの変更が求められる場合には、同議長の方でCMP議長に報告すると説明した。

AWG-KPは報告書(FCCC/KP/AWG/2012/L.2)を採択し、午後12時24分、議長のDioufは会合を閉会した。

COP

ハイレベルセグメント:COP 18とCMP 8のハイレベルセグメントでは、各国の閣僚および代表団長のステートメント発表が続けられた。ステートメントのウェブキャストは下記URLで入手可能:

http://unfccc.int/meetings/doha_nov_2012/meeting/6815/php/view/webcasts.php.

廊下にて

AWG-KPの「最終閉会プレナリー」となる可能性が高い会議から出てきた一部のものは、ノスタルジアを感じていると告白した。しかし多くのものは、そのような感慨に混ざって、括弧書きの文書とオプションを閣僚に送るだけのAWG-KPの終わりは祝えないという深い落胆があった。またフィリピンからの参加者が、AWG-KPの席上、台風ボーファが再び勢力を戻してフィリピンの別な地域に近付いていると告げ、「我々が直面している厳しい現実に目を開く」よう、感情をこめて懇願した、心動かす発言についても、多くのものがコメントした。

他方、AWG-LCAでは交渉が続けられ、資金がその複雑なパズルの主要な一片となっていた。この問題は非公式の閣僚協議にかけられ、木曜日のほとんど丸一日協議が続けられた。ある締約国が評したとおりの「熱の入った(intense)」協議が行われたにも関わらず、夜遅くになっても一部の締約国はまだどういう成果となるかわからない状態であったが、ある疲労した参加者は「まだ最善を真剣に希望している」と述べた。AWG-LCAでの進展を図る努力から、本来、木曜日午後に予定されていたADP閉会プレナリーは金曜日まで延期されることとなった。

夕方の進捗状況報告プレナリーでは、気候懐疑論者が締約国のマイクをハイジャックし、気候科学のレビューを求めた。その発言には部屋から大声のブーイングが浴びせられ、多数の参加者はそのあとでも憤慨し、発言者の「バッジを奪い(debadged)」、COPへの出席を禁止してほしいとの希望を表明した。このような強い反応があったことから、ある参加者は「危険な気候変動を避けられたと言えるまでには、まだ長い道のりではあるが、皆の反応からすると、少なくとも気候変動が深刻に受け止めるべき問題である点では、皆が合意しているように見える」と指摘した。

ENBサマリーと分析:アース・ネゴシエーション・ブレティンのドーハ気候変動会議のサマリーと分析は2012年12月11日火曜日、下記に掲載される:

http://www.iisd.ca/climate/cop18/enb/
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